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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第90話
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陛下はノルドの元首なのですから、元首として多忙になるものだと我々も思っていたのですが……」
「私が望むのは人々が緑溢れたあの地で自然と精霊と調和して暮らし続ける事なのですから、特に何かを変えたいとは思っていませんし、自然や精霊達を脅かすような事をしない限り私はノルドに住まう人間達のする事に口出しするつもりはありません。―――それと呼び方や接し方は以前と同じで構いませんよ。精霊王女―――いえ、精霊女王たるこの私を今まで敬うような事をしてこなかった貴女達が今更そのような事をすれば天変地異が起こるかもしれませんので。」
リザイラの答えを聞いたエマは戸惑いの表情で尋ね、ラウラの問いかけに答えたリザイラは静かな笑みを浮かべてリィン達を見回した。
「よくそんな事が言えるわね……その天変地異を起こすのは貴女の方でしょうが。」
「実際リザイラは雪崩を発生させたり、竜巻を巻き起こしたりしたことがあるしな……」
アリサはジト目でリザイラに指摘し、マキアスは疲れた表情で今までの事を思い返し
「まあ天変地異くらい起こせないと”精霊女王”と言えないもんね。」
「”精霊女王”と言えばフィニリィさんもそうですが、もしかしてフィニリィさんもできるのでしょうか?」
「う、う〜ん……多分できると思うけど……」
エヴリーヌは静かな表情で呟き、ツーヤの疑問を聞いたプリネは困った表情をしたが
(失礼ですわね!そのくらいの事、私にとっては容易い事ですわ!)
(わ、わかったから大きな声で念話を送らないで。)
自身の中で憤っているフィニリィの念話を聞くと苦笑し始めた。
「…………リザイラ、ずっと聞こうと思っていたんだが本当に独立したノルドの地の元首になってよかったのか?」
「ガイウス……」
リザイラを見つめて問いかけるガイウスをリィンは心配そうな表情で見つめ
「最初にその話を持ち掛けられた時、正直私は断るつもりでした。ですが時代が変われば、いつか必ずあの緑豊かな素晴らしい自然を手に入れようとする愚か者達が現れるというクロスベルの皇帝の言葉を聞いて考え直しました。自然や精霊達、そして彼らと調和して共に生きる人々の生活がこれからも維持できるようにする事もあの地を管理していた精霊王女―――いえ、”精霊女王”たる私の役目です。ですからあの素晴らしい緑溢れた地の平和を保つ為にも、受ける事にしたのですよ。」
「リザイラさん……」
「ほえ〜……何だか今のリザイラ、王様っぽいよね〜。」
「”ぽい”ではなく、元々精霊族の”本物の王女”だったろうが、阿呆。」
「フフ、ずっと気安い間柄で接していましたから、ミリアムさんの反応も仕方ないかもしれませんわね。」
リザイラの答えを聞いたプリネは驚き、呆
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