東京冬木同郷会主催パーティー
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きしましょう。
遠坂さんは、聖杯戦争に参加するので?」
「もちろんよ!
私は御三家の一員として逃れるつもりはないわ」
「という事は、第四次聖杯戦争と同じ程度の人間の殺害は気にしないと」
「私は殺したりはしないわよ!」
激高した彼女に私は事実をつきつける。
淡々と告げるだけで、彼女が馬鹿でないかぎりこちらの理は理解できるだろう。
「けど、七人の魔術師の殺し合いに参加するのでしょう?
主犯ではなくても殺人共犯で引っ張れますね」
「……」
今までが魔術協会の裏工作でなんとかなっていただけに、そういうのがなくなると途端にろくでもないものに変わる。
遠坂凛のうっかり顔を見て、多分魔術の世界が全てで、そのあたりまったく考えて無かったのだろうなぁと分かってしまう。
「遠坂さん。
分かっています?
御三家のデメリットを?」
「な、何よ。
デメリットって?」
裏社会は裏にいるからこそ影響力があるのだ。
表に出てそのルールが通用するなら、そもそも裏なんかに居ない。
「魔術がらみで殺人事件が発生した場合、今回は逮捕すると既に警告しています。
つまり、居場所がバレていて冬木に家がある遠坂と間桐は容疑者としていつでも逮捕できるんですよ」
「……」
絶句している彼女に、改めて現状を提示しておこう。
魔術が素晴らしいものである事には理解はしよう。
だが、それが社会においてアラヤの抑止力に引っかかりかねないという事を彼女は理解しているのだろうか?
「言峰神父には伝えていますが、今回の介入の主導は私達ではありません。
で、そこがガチギレしてこうして出張ってきているので、魔術協会がどこまで庇えるか分からないですよ」
「じゃあ、何処が絡んでいるって言うのよ?」
こちらの誘導に遠坂凛はあっさりと乗ってしまう。
魔術の万能さ以上の科学の脅威を彼女に見せておこう。
「という訳で紹介します。
入ってきていいですよ」
「サンクス。ミス神奈。
はじめまして。ミス遠坂。
米国大使館所属、アンジェラ・サリバン三等書記官よ。
今回の件を日本政府の了解のもとで米国に報告する役目を頂いているの。
よろしくね」
人払いの結界をしていたとか、どうして米国政府が介入してくるのとか顔に書いていますよ。遠坂さん。
私が盗聴器ぐらい持っていると気づかなかったのか。
向かいのビルにいる米国のスナイパーと監視員がテラスに出てから逐一彼女を狙っていたなんて知らないのだろうなぁ。
「お疲れ様。絵梨ちゃん。
で、遠坂さんは?」
「向こうでアンジェラさんに捕まっていますよ。
若宮さんは何か収穫ありました?」
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