第18話 Past Memory3
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「私....向こうに行っても友達、できるかな?」
悩むことなく俺は答える
「出来るよ。東條さんがいつも笑顔でいてくれたら必ずできる!」
「ふふっ...ありがと」
時間には必ず終わりがやってくる
すでに引っ越しの準備は終わっているらしく、帰宅したらすぐに向こうへ出発するそうだ
「私ね」
「うん」
「この1ヶ月楽しかったよ」
「うん」
「笹倉くんが....私の初めての友達になってから今日まですごく....すごく....楽しかった」
「.....うん」
「今まで独りぼっちだった。私には友達なんてできないと思ってた。でも.....笹倉くんは...そんな私に声を....かけて....ふぇっ......笹倉は優しくて人のことを優先に考えて....それで....私は....」
泣きながらも彼女は言葉を紡ぐ
感謝したいと...楽しかったと、彼女にとって俺との出会いは救いそのものだったのだと。
最後は笑って俺に言ったんだ。勇気を出して....
「私は.....そんな大地くんが好き!私を救ってくれた大地くんが大好きです」
俺は無言で......抱きしめた
俺の腕の中でずっと彼女は泣き続けた
「もう...会えなくなるのは嫌ぁっ!放したくない!...大地くんと一緒にいたい〜!うわぁぁぁぁぁぁんっ!!!」
夕暮れに差し掛かった住宅街で鳴き声が響いた
もうすぐ夏が終わる.......
「心配しないで、もう会えなくなるわけじゃない。きっといつか......また会えるよ」
それぞれの道へまた一歩歩み出していく
ザザザジザジジジザザ......
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
俺は珍しく早起きしてしまった
時計の針は4時50分を指していた。
俺はゆっくり体を起こし、瞼を擦る。
.....なにか懐かしいようなそんな夢を見ていた気がする
うっすらではあるが覚えている
中学校の部活のこと、その時できた友達のこと。
そして転校生や大会で突如現れた謎の少女のこと。
すべてぼんやりではあるがすごく気分のいい夢だった
そういえば転校生.......名前.....なんだったかな
あの子、元気にしてるかな
会いたいな.......
それに大会で現れた少女.....最近TVで同じ感じの子を見たような.....
きっと気の所為だろう....
オープンキ
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