第18話 Past Memory3
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キリキリキリキリ
頭を締め付けるような痛みに襲われた。
なんなんだ?
「笹倉くん、今の------さんが言ってたオレンジの髪の少女って?」
俺の顔を覗き込み、膨れっ面で尋ねる
「いや.....俺にもわかんない」
『だいくん!』
キリキリ
『だいくん!』
キリキリ
俺は........大事なことを忘れている気がする
「笹倉くん!」
「え?なに?」
「これからもダンス頑張ってね!私は笹倉くんをずっと応援してるから!」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
事件は前触れもなく....唐突にやってきた。
それは夏休み明けてすぐの学校帰りで本人から聞かされた
「笹倉くん...ごめんね。私、また転校することになっちゃった」
頭が真っ白になり、東條さんが言っていることが全然聞こえなかった?
どうして東條さんが転校なの?
だって....これからまた大会に向けて頑張るんじゃなかったの?
それなのに..こんなお別れの仕方ってありなのかよ!!
「東條さん......それっていつですか?」
「明後日の学校から帰ってきたらすぐなの.....」
急な話だな.....
東條さんが転向する日の部活は急遽オフにし、東條さんのお別れ会を部室で開いた。
先生から許可を頂き、お菓子や飲み物、プレゼントを用意して俺達は東條さんと最後の時間を過ごした
最後には東條さんの為にダンスを見せた。泣くことは許されない
俺達は最後まで東條さんを笑顔で見送った。
「なぁ...大地」
「なんだよ....」
東條さんが他の部員と話してる隙を見て皓貴は耳元で呟く
「今日はお前は東條さんと一緒に帰れ」
「は?だってお別れ会の後部活するんだろ?」
「いいから!ずべこべ言わずお前は帰れ!いいな?」
妙に真剣だったので断れなるなり
「わ、わかったよ....だが俺がいなくてもちゃんとやれよ?」
「わかってるよ」
「なぁ東條さん、一緒に帰らないか?」
「え?だって部活は?」
「今日は東條さんと帰りたくて....だめか?」
「ううん!全然!私も笹倉くんと帰りたいと思ってたの」
俺達は昇降口を出た後、とりとめのない会話をしながらゆっくり今の時間を大切にするように帰った
「ねぇ...笹倉くん」
「ん?」
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