4部分:第一幕その四
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「あら、この絵は」
カヴァラドゥッシ「マグダラのマリアだよ。どうかな」
トスカ 「(不機嫌な顔になって)あまり好きになれないわ」
カヴァラドゥッシ「それはまたどうしてだい?」
トスカ 「だって金髪に青い瞳だから。茶色の髪と黒い瞳じゃなければ駄目よ」
カヴァラドゥッシ「おいおい、それは君のことじゃないか」
トスカ 「それでもよ。私はそうじゃなければ駄目なのよ」
カヴァラドゥッシ「(苦笑いを深めて)全く、君らしいというか」
トスカ 「悪いかしら」
カヴァラドゥッシ「いや、別に」
トスカ 「そう。それにしても何か」
まじまじと絵を見やる。
トスカ 「誰かに似た絵ね」
カヴァラドゥッシ「マルケサをモデルにしたんだ」
トスカ 「マルケサ!?アッタヴァンティ侯爵夫人のことね」
カヴァラドゥッシ「そうだよ、彼女は幼馴染だしよく知ってるしね」
トスカ 「マリオ・・・・・・」
見る見るうちに不機嫌な顔になって彼に問うてくる。
トスカ 「貴方ひょっとして」
カヴァラドゥッシ「ちょっと待ってくれフローリア、彼女は単なる幼馴染だよ。それでどうして」
トスカ 「わかったものじゃないわ。あの人は美人だし情友までいらっしゃるもの。貴方とも何時情友の関係になるかわかったものじゃないわ」
カヴァラドゥッシ「そんな馬鹿な。僕にとっては妹みたいな存在なのに」
トスカ 「本当かしら」
カヴァラドゥッシ「本当だよ。信じてくれないのかい?」
トスカ 「そうね」
ここで探る目を作る。そのうえで言う。
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