第16話 やりたいことは
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んてなかった。ただ『私に笑っていてほしい』が為にそこまで言ってくれた。
あなただって...自分の事を後回しにしているくせに.....
誰かのために頑張って損をする大地くん
失敗を恐れずやりたいことを突き通す大地くん
なんだ...違うけど、私と同じ境遇の人、こんなに近くにいるじゃないの
「ねぇ....大地くん。私に何ができるの?」
私はそんな彼に向けて質問をした。
彼の答えを聞きたかった
「そうですね........それは俺が答える質問じゃないって答えておきますね」
大地くんは私と背中合わせになるようにして答える。
「それじゃあ答えになっていないわ」
「いえいえ、これも立派な答えですよ。じゃあ今度は俺が質問しますね。絵里はこれから笑っていたいですか?」
表情はわからないが至って普通の声で質問してきた
「...えぇ、笑っていたいわ」
「それじゃあ、第2問!絵里が笑っていられそうな場所、それはどこですか?」
私が....笑っていられそうな場所。それは.....
「μ‘sと一緒にいられる場所.......かしら」
「2問目の質問に答えなんてありません。でも.....あなた自身の答えは見つけられましたね。まったく....ほんとに堅物なんですから絵里は....」
きっと彼は笑っている。そんな気がした
「でも...私は生徒会長としてのせきn--ひゃうっ!!!!」
背中から前にかけて暖かいものが覆い被さった感じた。
人の温もりを感じた。
大地くんに....抱きしめられた
「ちょ!ちょっと!いきなり何をするのよ!」
振り解こうとしても微動だにせず、むしろ抱きしめる力が強くなっている
「生徒会長だから〜とかμ‘sを嫌っていた〜とか言って、自分のやりたいことを棒に振るなんて勿体無さ過ぎだ。やってみればいいんだよ。特に理由なんて必要ない。やりたいからやってみる。......本当にやりたいことってのは....そんな感じで始まるんじゃねぇの?」
ストン
私の心の中の何かが落ちた。軽くなった気がする
私は......やりたいことを...やってよかったんだ
窓を見た。そこには生徒会長として凛々しい顔をして私を見つめている『私』が立っていた。彼女は私に微笑んだ後、どこかへ消えていった
「....ふっ.....ふぇっ......ふぇ.......うぁあああああああああっ!!!!」
私は大地くんの腕の中で泣きじゃくった。
嬉しくて嬉しくて嬉しくて....
私を助けてくれた彼に感謝して....
私は別れを告げた
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