29部分:第五幕その三
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トスカ 「何がでしょうか」
わからないといった顔であった。
トスカ 「一体どうして」
スポレッタ 「もう一度御聞きします」
怪訝な顔でまたトスカに問う。
スポレッタ 「本当にそれで宜しいのですね、それで」
トスカ 「はい」
こくりと頷いてくる。
トスカ 「それで御願いします」
スポレッタ 「わかりました。ではこちらへ」
トスカ 「ええ、それでは」
トスカは処刑場について行く。場所はサン=タンジェロ城の屋上である。
屋上は実に殺風景な石造りとなっている。舞台の中央の一際高い場所に今剣を収めんとするミカエルの像がある。まるで今から起こる光景を見守らんとするかのようにそこに立っている。
スポレッタ 「それでは閣下」
処刑場に着くとカヴァラドゥッシに声をかける。
スポレッタ 「あちらへ」
カヴァラドゥッシ「うん」
スポレッタの言葉に頷いて舞台の右端へ行く。トスカは中央のミカエル像のすぐ下に立つ。やがて舞台左手から銃を持つ兵士達がやって来る。その中にいる下士官がカヴァラドゥッシに歩み寄り目隠しを渡そうとするが彼は微笑んでそれを拒む。
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