【ハリー・ポッター】編
148 入学∴ト内
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らして──どうにも家の両親は杖を選ぶ際はオリバンダーさんに全任しているらしい。……それはきっと、オリバンダーさんを信頼していることの証左。
「で、坊やの杖腕≠ヘ?」
「一応右利き」
父さんと母さんが出ていき、ベルの音が止んだ頃オリバンダーさんが杖腕≠訊いてきたので、それを伝えながらカウンター越しに右手をオリバンダーさんへと差し出す。
……すると俺の手を見たオリバンダーさんは、メジャーやら定規やらで俺の腕の長さを測っては、またもやふむふむ≠ニ頷きだす。
「うむ──少々待っとれ」
そう呟きながらオリバンダーさんは店の奥へと消えていった──と思ったら、10数える間もなく長細い箱を持ちながらカウンターへと戻って来て、ことり、と台にそれを置いた。
オリバンダーさんはそれを一も二もなく開ける。箱の中には、当たり前と云うべきか──よく手入れされているのか、光沢のある茶色い杖が入っていた。
「トネリコ∞ドラゴンの心臓の琴線∞33センチ∞よくしなる=v
「……っ!」
そう何かの呪文の様に呟きながらその杖の持ち手の方をずい、とオリバンダーから向けられ、俺はその杖に触れる。持った瞬間に判った。この杖が自分の相棒≠セと云うことが。
(でもなぁ…)
この杖が自分の相棒≠セと云うのは間違っていない。……それどころか寧ろしっくりきすぎているきらいすらあるのだが、心のどこかではコレジャナイ感>氛氓ヌこか矛盾した感覚があるのもまた事実だった。
「……ふむ、合わなかったのかね? ……君にピッタリの杖だと思ったのじゃが…」
オリバンダーさんは俺が首を傾げているのを見たのか、そう訊ねてくる。
「いいえ、この杖は俺に合致しています──それはもう間違いなく」
「……どうしたものかのぅ…」
俺とオリバンダーさんは頭を抱え始める。……それに耐えきれなくなった俺は、入店した時点から気になっていた事≠オリバンダーさんに訊いてみる事にした。
「……ところで、この店ってウェールズの赤い龍≠ノ由来する杖ってあったりします?」
「……っ! ……判るのかね?」
訊いてみれば、オリバンダーさん改めて目を瞠る。……どうやら俺の気になっていた事は正鵠を射ていた模様。……実は入店時点から俺≠フオーラと、質≠ェ近い物があるのは感じていたのだ。
オリバンダーさんはまるで観念したかの様に、また店の奥に──オリバンダーさんの背には届かないところにその杖が在るのか、今度は梯子ごと引っ込んでいく。……すると、今度は10数える前に──とはいかなかったようだが、それ
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