機動戦艦ナデシコ
1359話
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ったな。
女好きだったりするのか? いや、この対応は決して女慣れをしている訳じゃない。だとすれば、どちらかと言えば女にどう接していいのか分からないとか、そんな感じか?
「ええ。私達は貴方達が敵対している連合軍とは全く別の組織……いえ、国です。無論連合軍や連合政府とは交渉をしており、無関係ということではありませんが」
『もしそれが本当であれば、私達も貴方達と交渉するのは決して否とは言いません。しかし……うん? 何!?』
向こう側で何かあったのだろう。白鳥の表情が一瞬にして厳しくなる。
『貴方達は連合軍ではないと、そう言っていたと思いますが……』
「ええ、そうですね」
『ですが、こちらにある情報ですと、その戦艦は地球における私達の活動を妨害し、かなりの被害を出しているという話ですが?」
なるほど、白鳥は俺達の存在を知らなかったのか、それとも今の様子を見る限りでは女慣れしていないところにエザリアというクールビューティを見てパニクったのか。
ともあれ、そんな白鳥に誰かが俺達の存在を教えたのだろう。
だが……そんな白鳥の言葉に、エザリアは薄らと笑みすら浮かべて口を開く。
「私達がこの世界に来て最初に接触したのは、連合軍でした。そして連合軍が敵対していたのは木星蜥蜴と呼ばれている無人機。であれば、そちらに協力するのが当然でしょう? 事実、私達が木星蜥蜴……いえ、木連が人間の組織する国だと理解したのはつい最近であり、だからこそこうして木星までやって来たのですから」
エザリアの口から出た言葉には、色々と嘘が混ざったりもしているが、取りあえず今は仕方がないだろう。
俺が最初に接触したのは連合軍じゃなくてネルガルだったとか、そんな感じで。
それに、どうやら白鳥はエザリアの言葉に対して大きく疑問を抱いているらしい。
『この世界、ですか? それに生身の人間が次元跳躍を使える? 貴方達は一体……』
そんな不思議そうな言葉に、エザリアは笑みを浮かべて口を開く。
「私達はこの世界の外……異世界に存在する国家、シャドウミラーです」
『い、異世界人!?』
うん、やっぱりこの辺の話は向こうの意表を突けるな。
そして意表を突かれれば、向こうは動揺する。
「ええ。それで、どうでしょう? 私達は木連との交渉を持つべくやって来た、と先程も言いましたけど、そちらに交渉の準備はありますか?」
『そ、それは……すいません。そこまで大事になってしまうと、私では判断出来ません。上の者の判断になります』
だろうな。
白鳥もこの若さで少佐というのはかなりエリートなんだろうけど、言ってみれば結局のところはただの少佐でしかない。
外部勢力と交渉するのであれば、佐官程度では役不足もいいところだろう
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