機動戦艦ナデシコ
1359話
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向けて転移を開始する。……ナタル」
「了解。これよりシロガネは転移を開始する。システムXN、起動」
「システムXN、起動」
ナタルの言葉、円が素早く答える。
マリューが艦長をやっていた頃からシロガネのオペレーターとして活動してきたのだから、シロガネの操作は慣れたものなのだろう。
そうしてシステムXNが起動し、転移座標が入力され、転移フィールドにシロガネの艦体が包まれ……
「転移」
「了解、転移します」
ナタルの言葉に円が返し、次の瞬間にはシロガネはサツキミドリ2号の周辺宙域から姿を消し……木星へとその姿を現していた。
「……へぇ」
転移が完了し、映像モニタに映し出された光景を見て、一言漏らす。
そこに映し出されていたのが、木星だから……だけではない。
木星の周辺を漂っている小惑星帯の中には如何にも人工物であると思われるものが幾つも存在しているし、何よりその辺の小惑星よりも余程巨大なコロニー……と呼ぶには多少小さいが、機能的には恐らくそう呼んでも不思議ではないだろう建造物が存在したからだ。
「ニヴルヘイムと同じような設計思想かしら?」
ふと、千鶴が呟く声が聞こえてくる。
なるほど、移動する居住地という意味ではそれ程間違ってはいないだろう。
だが、こうして見る限りでは、とてもではないが防御力を持っているようには見えない。
いや、宇宙空間にある以上は最低限の防御力を持っているのは間違いないんだろうが、それでも戦闘に耐えられるかと言われれば……首を傾げざるを得ない。
「ニヴルヘイムが機動要塞なのに対して、こっちはどちらかと言えば機動住居だな」
「あ、アクセル君上手い。うん、確かにそんな感じね」
感心するような円の声が聞こえてくるが、それにしても木連の行動は遅いな。
シロガネが木星に姿を現してから、約数分。シャドウミラーであれば、とっくにシャドウとメギロートが出撃していてもおかしくはない。
同じ無人機なんだし、そのくらいやってもおかしくはない……よな?
『ナタルさん、私達はどうしますか? まさか向こうの動きがこうも遅いとは思っていなかったのですが……』
「まだ出撃はしないように。こちらから手を出したという名目を与えたくはない」
「ええ、そうしてちょうだい」
ナタルの言葉にエザリアが同意するように頷く。
今更……本当に今更だが、この2人が同じ勢力として同じ艦に乗ってるってのは、SEEDの原作を知っている身としては色々と思うところがないでもない。
まぁ、こうして見る限りお互いに遺恨は残していないようだし、そこまで気にする必要はないか。
ナタル+エザリア=ナタリアと、微妙に関係のないことを考えながらそんな2人を眺めていると、続いてナタルが
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