第10章 エル・ファシル掃討作戦 後編 C 虐殺の先にあったもの
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宇宙歴793年 4月22日
エル・ファシル掃討作戦派遣軍総司令官 マック・エベンス大将はエル・ファシル掃討作戦で最大の激戦地の一つであり、最後の帝国軍抵抗拠点であった北部大陸第2中枢都市ベルクホーフで掃討作戦終了を宣言した。
ローゼンリッター連隊は殊勲部隊の一つとしてその宣言式典に装甲服着用の上参加を命じられた。
我々がいた南部大陸から北部大陸までは航空機で約12時間であった。
しかし、ベルクホーフ付近の大型機離発着可能航空基地は同盟軍と帝国軍の血を血で洗う激戦によって使用不可能となってしまっていた。
そのため、船で行く羽目になってしまった。
同盟軍は独自の水上作戦部隊を持っていない。
そういったこともあり、民間の惑星内水上輸送網に頼らざるを得なかった。
ここで同盟軍の軍事編成の少しふれておきたい。
同盟軍部隊の基本編成は宇宙艦隊を基盤としている。
この宇宙艦隊の下には宇宙作戦部隊および地上作戦部隊が置かれる。
そのため艦隊司令官は生粋の戦艦乗りでも軍歴の約3分の1は地上作戦部隊での勤務が必修とされる。
今からは地上作戦部隊を主にして書きたいと思う。
地上作戦部隊は艦隊・分艦隊・戦隊に置かれている。
艦隊(司令官:中将)の地上作戦部隊の作戦単位は師団である。
ただし、この師団は通常、遠征陸戦師団と呼ばれ3個遠征陸戦旅団の地上部隊と宇宙部隊を持つ。通常の師団は5個旅団で1個師団であるため遠征陸戦師団はそれと比して小規模である。そのため師団長は少将が務める。
艦隊の次の作戦単位である分艦隊(司令官:少将)には遠征陸戦旅団が置かれる。
これも同じく通常の旅団と異なり通常は5個連隊編成を取るが4個連隊編成となっている。
そのため、遠征陸戦旅団司令官は准将となっている。
分艦隊の次の作戦単位の戦隊(司令官:准将)には遠征陸戦連隊戦闘団がおかれる
この地上作戦部隊は旅団以下の作戦単位でこれのみが自立した作戦を行える
例えば、戦隊が中心となった任務部隊が編成された時など戦隊で作戦行動を起こす時にこれは一番効力を発揮する。
遠征陸戦連隊戦闘団は3個遠征陸戦大隊を中心として宇宙・航空部隊も持つため指揮官は中佐が任命される。
通常の連隊長は大佐であるがその指揮下には5個大隊がいるのでこういう編成となっている。
それ以下の作戦単位の群・隊には常備陸戦部隊はない
臨時陸戦隊として数個遠征陸戦大隊が付与されるが、そういう場合は惑星奪還作戦や奪取作戦、海賊掃討作戦の時であり主に予備役部隊が投入される。
また、艦隊直轄の地上作戦部隊として艦隊特別陸戦隊と特殊強襲揚陸白兵戦連隊がある。
艦隊特別陸戦隊は3個連隊編成で司令官は准将が務める。
この部隊の特色は即応展開部隊であること。
艦隊特別陸戦隊は24時間待機即応体制を持ち
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