第10章 エル・ファシル掃討作戦 後編 C 虐殺の先にあったもの
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
員を切り倒した。
それを横目で見ながら私も駐屯地司令室へ向かう通路に立ちはだかる擲弾装甲兵を右に左になぎ倒す。
5人目を倒したところで目の前に一人の擲弾装甲兵が立ちはだかった。
奴の足元にはアンドロポフ准尉とエルンスト・ハイネ軍曹の無残に切り殺された死体が転がっていた。
アンドロポフ准尉・ハイネ軍曹ともに上級白兵戦資格を持つ兵士だった。
奴からは異常な殺気が漂いただならぬ予感がした。
後ろからシェーンコップ中佐がぬっと、前にでてきて前を見ながら言った
「奴は俺に任せろ。
その間に回り込め。
大将救出の功はくれてやる。」
私は何か言おうとしたが、中佐は奴へ一気に切り込んでいき壮絶な白兵戦が繰り広げられていた。
私は3名の兵士を引き抜いて別の通路から向かった。
どうやら一連の白兵戦でこの階にいた敵の侵入部隊は壊滅したらしく、駐屯地司令室まではすんなりと行けた。
司令室の扉は閉まっていた。
いきなりあけて何かあってもいけないのでチューブカメラを下からとおして中をうかがう。
中には大将とその隣に1名の若い兵士と銃を持った擲弾装甲兵が2人いた。
正攻法で攻める以外に方法がなかったので、実行に移した。
扉に爆発物はついていないことは分かっていたので、思いっきり扉を蹴破った
そして、ロイシュナー軍曹がスタンドグレネードを投擲
中で爆発音
そのまま私はブラスターを引き抜いて突入した。
中に入ると擲弾装甲兵たちはまぶしさのあまり周囲が見えないままトマホークを振り回していた。
私は早打ちでそれに射撃を加え、大将の隣にいた若い兵士の頭部を打ち抜いて制圧を完了した。
大将は
「ご苦労。」
とひとこといったまま疲れた顔をしていた。
我々は大将の身柄を確保して、シェーンコップ中佐のところへ急いだ。
中佐のところへ行くと、肩から斜め右へトマホークで切り裂かれた後のある擲弾装甲兵が転がっていた。
中佐は私を見て
「どうやら奴らが、例の残虐事件をやってたらしい。」
と言ってコンバットナイフを見せた。
そのコンバットナイフの持ち手には横一列に50個近い規則的に並んだ傷痕がついていた。
よくわからなかったが、隣にいたリンツ大尉が捕虜1名を見ながら
「こいつらは同盟軍捕虜に虐待を加えて楽しんでたんだそうだ
こいつが白状した
そのコンバットナイフの傷はこいつらがそれで殺した同盟兵の数だ」
と言って、奴をにらみつける。
大尉は加えて
「その1つにお前の友人の中佐も入ってる」
といった瞬間にヒロキ・ルブルック中佐(戦死後2階級昇進)の顔が浮かんだ
しばらくの沈黙ののち私は
「そうですか」
とつぶやいてシェーンコップ中佐に大将確保を申告した。
あまりルブルック中佐のことは思い出したくなかった
その後、下の階を制圧してい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ