第10章 エル・ファシル掃討作戦 後編 C 虐殺の先にあったもの
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、地上戦発生の際は艦隊の緊急展開部隊の一部隊として派兵される。
そういった任務の性質上1個艦隊には3個艦隊特別陸戦隊が配備されローテーションで即応体制をとる。
特殊強襲揚陸白兵戦連隊は書いて字の通り特殊作戦部隊である。
艦隊の司令部を直接押さえる強襲揚陸作戦をはじめ地上作戦部隊の中で最も精強であることを常に求められる。
ローゼンリッター連隊はこの部隊である。
この部隊は単体で敵地長期投入が可能とされるため4個遠征陸戦大隊が中心として宇宙・航空部隊を持つので指揮官は大佐である。
これらの地上作戦部隊にはそれぞれ陸戦部隊を主として、航空作戦部隊をと宇宙作戦部隊を持つ。
しかし、水上作戦部隊は持っていない。
約1世紀前の編成にはあったのだが、宇宙艦艇が水上での作戦(強襲上陸・海上輸送等)は代替可能とされたため宇宙歴684年の軍制改革で水上部隊は陸戦部隊に取り込まれていった。
そのため、海から陸をたたく強襲揚陸だけに関して言えば水上強襲揚陸支援隊がある。
しかし、そういった作戦はほとんど起きないためほとんど民生支援部隊として活躍していた。
民間輸送船舶で2日かかって到着した。
船の中でニコールとはほぼ毎日テレビ電話で話せた。
ニコールは4月21日に軍医特修課程を修了し、ハイネセン第2衛生軍医士官学校を次席で卒業した。
晴れて彼女は軍医中尉に任官した。
所属はハイネセン同盟軍中央病院救命救急室長付だそうだ。
軍中央病院は軍病院の中でも押しも押されぬエリート軍医が集中するところであった。
掃討作戦派遣部隊は7日後に一部治安維持兵力を残してエル・ファシルを離れることになっていた。
第2攻撃任務群(司令官 アル・サレム中将)と第1攻撃任務群(司令官 ヒュー・エリック中将)は最も最初に派遣されていたため引き揚げ第1陣となっていた。
エル・ファシル掃討作戦派遣軍の名で派遣された部隊は20個師団、14個旅団、2個艦隊にも及んだ。
戦死・行方不明者は約6万4000名
民間人の被害はその約2倍とされた。
一方、帝国軍は10個歩兵師団、7個山岳師団、12個擲弾装甲兵師団のほとんどが壊滅。
帝国軍は部隊が全滅するまで激しく抵抗を続けた。
総司令官コーネル・フォン・マンシュタイン大将はベルクホーフにある山岳基地内で最期を遂げた。
大将は司令部要員の安全を同盟軍に保障させてから自殺したそうである。
大将の遺体はそこを包囲していた第101山岳師団によって回収された。
掃討作戦派遣軍総司令部はベルクホーフにあった。
そこには同盟・帝国相互交戦規定第91条に基づき降伏した捕虜送還者が収容されていた。
彼らの扱いは捕虜ではあるがある程度の自由は許されていた。
当然面会もである。
そういうこともあり、式典前日に私はマースト・フォン・
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