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艦隊これくしょん【幻の特務艦】
第七話 偵察任務。その2
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ゃからの。」
「空母部隊!?」
川内が愕然となった。やっと敵の水上部隊を振り切ったと思っていたら、まだ新手の空母部隊が控えているという。
「はい。偵察機からの報告ではここから南東の方向に少なくともヲ級2隻を含む空母部隊が展開、北上中とのことです。撤退が間に合えばいいのですが・・・・。」
筑摩が顔を曇らせた。最初に確認した敵艦隊は通商破壊か何かに乗り出すのではないかとみていたが、甘かった。平常の速力もあらかじめ外洋指定地に待機してこちらを包囲しようとする前ぶれだったのだ。敵はおおきくぐるっと迂回して東方に位置し、そこから北走してこちらの退路を断とうとしている。水上部隊の撃破は敵別艦隊に伝わるだろうが、それがどんな引き金になるのか、筑摩自身にもわかっていなかった。
「なに、大丈夫じゃ。ビスマルクの奴や鳳翔に救援要請は出した。すぐに合流できる。」
「だといいのですが・・・・。」
筑摩は海上をあちらこちら眺めた。幸いにして水平線上には敵艦の姿はない。ふと後ろを振り返ると、第6駆逐隊の4人は深雪を中心にしてにぎやかにおしゃべりしている。そんな明るさが筑摩には羨ましかった。
「助けてくれてありがとうな!ホント死ぬかと思ったぜ。」
「間に合ってよかったわ。ねぇ?」
「ええ、本当によかったわ。」
「あぁ。」
「なのです。でも、深雪ちゃんも頑張ったのです。一人で敵の戦艦を相手に戦うなんて、深雪ちゃんはすごいのです!」
「っへへ!深雪スペシャルをたっぷり食らわせてやったぜ!」
深雪が鼻の下をこすったが、急に真面目な顔になった。
「でも、必死だったからできたんだな。白雪や長月の事、そして川内先輩のことを失いたくないって思ったら、足が前に出てた。」
「その気持ち、わかるわ。」
雷がうなずいた。
「仲間を守りろうと頑張ることは一人前のレディーとして当然の事よね。」
「Хорошо。」
「あ!また変な言葉を使ってる!」
「そうか?」
「そうよ!ねぇ?」
暁が深雪に同意を求めようとして、その顔が凍り付いた。
「あ・・・あ・・・・ああ・・・・!!」
「どうした?」
深雪が暁の視線を追った次の瞬間大声で叫んでいた。
「敵機来襲!!」
「なにっ?!」
先頭の4人が振り返った。北西から猛然と艦載機の編隊が来襲し、急降下態勢に入ってきていた。
「こんなところで・・・・!!対空戦闘用意!!」
長良が叫んだ。8人は一斉に機銃や主砲を構え、撃って撃って撃ちまくり始めた。

同時刻南西諸島北東海域――。
「ちっ!!」
戦況の打電を受け取ったビスマルクが思わず舌打ちをした。
「偵察部隊からの報告よ!みんなそのままで聞いて!」
ビスマルクが後続艦娘たちに叫んだ。
「利根たちが佐世保鎮守府偵察部隊残存部隊と合流したそうよ!」
「さすが
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