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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第84話
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」
「クッ、こんなの剣じゃどうにもできやしねえぞ!」
「おい……!アンタなら、何とかできんだろう!?」
突然の出来事に士官学院生達が混乱している中トマス教官に背を預けて戦っていたマカロフ教官はトマス教官に尋ね
「そ、そう言われましても〜と言いたい所ですが―――この紅き霊脈は
霊気
(
マナ
)
を奪うもの―――”気”を高めればある程度は凌げるはずです。」
尋ねられたトマス教官は答えを誤魔化しかけたがすぐに真剣な表情になって対策を答えた。
「そうか……!」
「なるほどな……!」
トマス教官の説明を聞いたナイトハルト少佐は目を見開き、マカロフ教官は納得し
「ならば―――腹の下―――丹田に力を込めるがいい!」
「ここが踏ん張り所だ!呑み込まれずに状況を見極めるぞ!」
「イエス・サー!」
アルゼイド子爵とカシウスは士官学院生達に視線を向けて指示をした。
「アイネス、エンネア!彼らより”気”が高い私達でフォローしますわよ!」
「ああ!」
「ええ!」
そしてデュバリィの指示にはアイネスとエンネアがそれぞれ力強く頷いた。
〜カレイジャス・ブリッジ〜
「あ、あれって……」
「……あ、緋い翼……?」
「くっ……機関最大!上空からジュライ特区各地の様子を確認して!」
「ああ……!」
「カレイジャス、機関全開―――!」
ジュライロッジ方面から顕現した緋の翼らしき存在に乗組員たちが呆けている中トワは冷静な様子で指示をし、トワの指示にアンゼリカやジョルジュが逸早く反応して動き始めた。
〜アルセイユ・ブリッジ〜
「な、何だあれは!?」
「それにジュライ特区内を覆っている紅いもやは一体……」
「まさか毒ガスの類か!?」
「――――まずは地上で救援活動を行っている正規軍に連絡!状況の把握が最優先だ!」
「イエス・マム!!」
カレイジャスと同じようにアルセイユの乗組員達も突然の出来事に驚いていたがユリア准佐の指示によって我に返ってそれぞれ動き始め
「皆さん……女神様、どうか彼らにご加護を……!」
(お兄様……エリスにリィンさん達も……どうかご無事で……)
ブリッジの中で状況を見ていたセドリック皇太子とアルフィン皇女はそれぞれ祈りを捧げた。
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