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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第82話
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”鉄血宰相”はとてつもない事をしようとしていたようだね。」
ヨアヒムの口から語られた驚愕の事実を知ったアリサは驚き、エリスは不安そうな表情をし、エリオットは信じられない表情をし、パントは重々しい様子を纏って呟いた。
「今までの話を整理するとオズボーン宰相は”世界の災厄”を自身の”力”にしようとしていましたが、何かが足りなくて失敗したとの事。その足りないものとは一体何なのでしょうか?」
「フフ、それは恨みや憎しみを持った死者の魂――――つまりはエレボニアの内戦やメンフィルの侵攻によって命を落とした死者達の事さ!」
「何ですって!?」
シャロンの質問に答えたヨアヒムの話を聞いたサラ教官は声を上げて驚き
「……死者達の魂なんか使って何をする気だったんだろう?」
「さてな。―――だが、結果的には”鉄血宰相”の野望は未然に防ぐことができた……それだけは真実だ。」
「ええ。オズボーン宰相の野望を阻止できたのも、内戦終結の切っ掛けを作った皆さんのお蔭でもあるでしょうね。」
首を傾げているエヴリーヌの疑問にレーヴェは静かな表情で答え、ルイーズはリィン達に微笑んだ。
「さて、無駄話は終わりにしてそろそろ取引をさせてもらうよ。」
「え……と、”取引”ですか?」
話を切り上げた後に提案したヨアヒムの言葉を聞いたセレーネは戸惑い
「今からクロスベルに向かってキーア様をこの場に連れてきたまえ。そうすれば、ジュライ特区とハーケン街道で暴れている領邦軍の兵士達や悪魔達を無力化するし、僕達―――”D∴G教団”はエレボニアに2度と手出ししない事を誓おう。」
「ふざけるな!この期に及んでなお、まだそんな取引に俺達が応じると思っているのか!?」
「うふふ、自分の状況がわかっていて、そんな事を言っているのかしら?先に言っておくけど、”太陽の砦”でレン達に不意打ちしたような手は通じないわよ?」
ヨアヒムが出した条件にリィンは厳しい表情で反論し、レンは小悪魔な笑みを浮かべてヨアヒムを見つめた。
「クク、これを見てもなお、そんな事が言えるかな?」
そしてヨアヒムは杖を掲げて魔術を発動すると、何と気を失っているクロウがヨアヒムの前に転送された!
「クロウ!?」
「馬鹿な!?奴は一体何をしたのだ!?」
クロウを見たクロチルダは血相を変え、ユーシスは信じられない表情で声をあげ
「転移魔法でクロウさんを自分の元に引き寄せたんです!で、でも一体どうやって……」
「アイドス様の治療でクロウさんの身体を侵していた”グノーシス”も解呪された事で貴方とクロウさんの繋がりは途絶えたはずなのに、一体どうやってクロウさんを引き寄せたのですか!?」
ユーシスの疑問
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