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アンジュリーゼ物語
第9話 アウラの為に
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1匹も殺さなかったということは信じておる。」
サリア「私とその仲間たちは、相手が人間であると知らずドラゴンを殺し続けてきました。マナの使えない私たちが、マナの使える者達の命令によって知らず知らずの間に人殺しを行い続けて来たことには非常に憤慨しています。」
大巫女「マナとは、あちらの世界で見られる魔法のような力のことじゃ。しかしお主らがマナが使えないということは、きっと何かわけがあるということじゃな。マナの使える人間にこき使われ、人殺しをさせられるとは、何てひどいことじゃ。」

その後、アンジュリーゼ達は和室に行き、抹茶を飲んだ。
アンジュリーゼ「私の国の文化とは違いますね。」
カナメ「私達の地の文化に馴染んでほしいものですね。」
サリア「何、このお茶。」
エルシャ「面白いお茶ね。」
クリス「苦い…。」

そしてアンジュリーゼは、サラマンディーネにこう言う。
アンジュリーゼ「聞きたいことを言います。」
サラマンディーネ「何が聞きたいのですか?」
アンジュリーゼ「私たちの住む世界にて、マナの光の源がどうしてあんな巨大なドラゴンなのですか?そして、マナの使えない突然変異であるノーマはどこから生まれてくるのですか?」
サラマンディーネ「後者の質問には答えかねますが、前者の質問には答えられます。ではこちらへ。」

アンジュリーゼは、ラグナメイルに乗り、サラマンディーネが乗っている機体についていく。
そして、暁ノ御柱らしき建物の前で着地する。
アンジュリーゼ「その建物、私の故郷にある暁ノ御柱にそっくりです。」
サラマンディーネ「その塔はアウラの塔と言います。まあ、塔に入ってごらんなさい。」
2人は、アウラの塔のエレベーターで地下深くに向かう。
サラマンディーネ「
この塔はかつてはドラグニウムの制御施設でした。
ドラグニウムとは、21世紀末に発見された強大なエネルギーを持つ超対称性粒子の1つです。
世界を照らすはずだったそのエネルギーは、すぐに戦争に投入されました。
そして民族対立、格差、貧困、何一つ解決することなく世界は滅んだのです。
残された人類は、新たな地を求め新天地へ飛び立ったり、汚染された地上で生活できるようにすべく遺伝子操作によって自らの肉体を改造したりしました。
私たちは、遺伝子操作によって肉体を改造した人類の一種です。

そして地下深くにたどり着いた後、2人は大きな穴の前に立つ。
サラマンディーネ「
そこにかつて、アウラがいました。
アウラとは、汚染された地上で生活できるようにすべく遺伝子操作によって自らの肉体を改造した偉大なる始祖。
あなた達の世界の言葉で言うなら、最初のドラゴンです。
ですがそのアウラはこの世界にはいません。
連れて行かれたのです。
ドラグニウムを発見し、世界を
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