潰せばいい
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は、かつて名前だけとはいえ、同じように扱われた仲間を倒さねばならないと言うのは、気が引けるところなのかもしれない。
「来るといい、カミューニ」
そう言って人差し指でかかってこいと挑発するノーラン。でも、あいつはそんな余裕綽々な態度でいていいのか?
「・・・?」
突然強気になったノーラン。それにはカミューニさんも、俺と一緒に見ているラクサスさんもセシリーも違和感を拭えない。明らかに何か狙いがあるのはわかるけど、それが何なのかは想像できない。
「ま、いいじゃナァイ!!どんな策でも・・・打ち破ってやるからよぉ!!」
そう言うとカミューニさんは自分に半身を向けて戦闘態勢の敵に全速力で突進する。
「波動砲・・・」
カミューニさんはノーランの手前に何かしらの罠があると判断したのか、それよりも前で高々とジャンプする。
「斬の章!!」
ノーランの頭上に来たカミューニさんは、自らの魔力で作り出した剣を振り上げ、彼の真上から一気に降り下ろす。
「無駄だ」
しかし、空中にいることは自由な動きが制限されることにも繋がる。向かってきていることはわかっているのだから、相手にも対応されやすい。
ノーランは剣を構えるカミューニさんに手のひらを向け、自分を囲うほどの巨大なシールドを作り上げる。
「・・・ざけんなよ」
それを見た瞬間、カミューニさんの目に怒りの色が見えたのを、俺たちは見逃さなかった。
ガンッ
「「「「!!?」」」」
見たこともないような速度で降り下ろされた波動の剣。それは、敵の防御魔法を一瞬で粉砕したのだった。
「そんな薄いシールドで俺の攻撃を防げると思ってんのかぁ!!」
「ぐあっ!!」
シールドを破壊した剣はそのまま敵に直撃する。さっきまで使っていた一方向を守るだけの盾だったら、今の攻撃も防げたのかもしれない。だけど、全方向を守ろうとしていたがために、薄い膜しか張れず、意味のないものになってしまったようだ。
「くそっ・・・」
倒れ込みそうになるのを懸命に堪え、すぐさま距離を取ろうと後方に飛ぶノーラン。しかし、
「見え見えだ、その動き」
「!!」
彼が下がったところには、すでにカミューニさんが回ってきていたのだ。
「っんの!!」
背後に回られていたので、下がる勢いと体を反転させる力を利用して蹴りを脇腹に打ち込もうとする。だけど、その動きも読まれており、あっさりとキャッチされてしまった。
「何か思い付いたのかとも思ったが、ただの悪あがきならやめてくんねぇかな?」
「・・・」
足をホールドしているカミューニさんの言葉に、ノーランは奥歯をグッと噛み締める。でも、彼はまだ策があると言っていたのに、さっきまでと全然変わら
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