18部分:第三幕その四
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ヴァラドゥッシ「如何でしょうか」
スカルピア 「おっと、それは違いますな」
これには公僕を装って言い返す。
スカルピア 「私は陛下の為、ローマの市民の為に働いているだけです。常に誰かを監視しているわけではありませんぞ」
カヴァラドゥッシ「左様ですか」
スカルピア 「そうです、それは誤解なきよう」
カヴァラドゥッシ「ではあえて言わせて頂きましょう。私の友人には悪意を以って物真似をするような者は誰もいません。志ある者はいますが」
スカルピア 「失礼、それは訂正させて頂きます。言葉が過ぎました」
カヴァラドゥッシ「はい」
スカルピア 「ではあらためて御聞きします。囚人が一人サン=タンジェロ城から脱獄しましたが。それについては御存知ないと」
カヴァラドゥッシ「(平然として)はい」
スカルピア 「貴方が匿ってはいませんね」
カヴァラドゥッシ「(とぼけて)まさか」
スカルピア 「この別邸で匿ってはおられませんか」
カヴァラドゥッシ「どうか捜査して欲しいとは先程申し上げてそうしてもらっていますが」
スカルピア 「では御存知ないと」
カヴァラドゥッシ「その通りです」
きっぱりとして言う。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ