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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第81話
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視線を向け

「ええ。――――何とか峠を越える事はできたわ。」

その場にいる全員を安心させるかのようにアイドスは優しげな微笑みを浮かべて答えた。

「ううっ、本当によかったわ……」

「うう……ああああ……っ!」

アイドスの答えを聞いたアリサは安堵の表情で涙を流し、エリオットは安堵のあまり泣き始め

「全く……今回ばかりは本当に心臓に悪かったぞ……」

「フン……人騒がせな…………」

「ったく……助かるんだったら、遺言なんて紛らわしい真似をするんじゃないわよ………」

マキアスとユーシス、サラ教官はクロウに対する憎まれ口を言いながらも安堵の表情をしていた。



「ふふっ、さすがは”女神”ね。」

「――――”慈悲の大女神”。アイドス殿はまさにその名の通りの存在である事を示したね。」

「ええ……大いなる”慈悲”という”奇蹟”を起こして彼や彼を心配する多くの仲間達を救ったのですから……」

「はい……本当によかったです。」

「…………………」

レンやパント、シグルーンとルイーズはそれぞれ微笑み、リアンヌは静かな笑みを浮かべていた。

「アイドス……ベルフェゴール……本当にありがとう……!」

「私からも礼を言わせてもらうわ……―――クロウを救ってくれて、本当にありがとう。この恩は一生忘れないわ。」

「うふふ、私はご主人様の使い魔として……ヴィータの主として当然の行動をしただけよ♪」

リィンとクロチルダに感謝の言葉を述べられたベルフェゴールはウインクをした。



「というか今更だけど何でもっと早く出て来てクロウを治療しなかったの?」

「そうだ、そうだ〜!お蔭でボク達、泣く羽目になったんだよ〜!?ボク達が流した涙を返せ〜!」

「フィ、フィーちゃん……ミリアムちゃん……」

「ま、まあまあ……クロウさんが助かったのですからいいではありませんか。」

ジト目のフィーに続くように二人に文句を言うミリアムを見たエマは冷や汗をかき、プリネは苦笑しながら二人を諌めていた。



「……その事なのだけど……―――正確に言えば彼は”完全に助かった訳ではないわ。”」

「か、”完全に助かった訳ではない”って……!」

「……見た所何も問題ないように見えるが……」

「……どこか治せなかった所があるのか?」

アイドスの口から語られた驚愕の事実を聞いたエリオットは信じられない表情をし、ラウラは不安そうな表情でクロウを見つめ、ガイウスは真剣な表情で尋ねた。

「身体は完全に治っているわよ。でもね……」

「―――彼が先程の戦いで燃やし尽くした”命の焔”までは治せないのよ。」

そしてベルフェゴールに続くようにアイドスは重々しい
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