機動戦艦ナデシコ
1357話
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美砂が同意する。
そして二人の視線はこの場におけるもう1人のクーデレ、スレイへと向けられた。
「なっ、何だ。今の話に私が何か関係あるのか?」
慌てたように叫ぶスレイだったが、普段クールな表情とは裏腹に、俺達だけになると結構甘えたがってくるのを、俺は……そしてこの場にいる中ではマリューとあやか、千鶴、円、美砂達は知っている。
普段がクールなだけに、その辺の落差は色々と凄いものがあった。
「はいはい、スレイをからかうのはその辺にしておきなさい」
手を叩いたマリューが、皆の意識を自分の方へと集め、改めて口を開く。
レモンやコーネリアといった面子がいない分、自然とマリューがこの場のまとめ役になるのは当然なのだろう。
いやまぁ、本来なら俺がまとめ役にならないといけないんだろうが。
「それで、木星に向かうのはニヴルヘイムで? それともシロガネだけ?」
「一応シロガネだけで考えている。地球で何かがあった時、すぐ対処出来るのはニヴルヘイムだろ?」
「何かって……木連? それとも……」
言葉を濁すマリューだったが、木連以外の勢力となれば連合軍くらいしかない訳で……
「そうだな。その可能性は否定出来ないといったところだ」
「うーん、でも連合軍を率いているグリューノって人は、シャドウミラーの実力を知ってるんでしょ? それなのにどうにかするとは思えないんだけど」
美砂の言葉は事実だ。それは間違いない。そして、グリューノを始めとして、俺達の力を直接知っている上層部の者達は妙な真似をするとは思えない。
だが……
「甘いわよ、美砂。確かにグリューノやその周辺の人物は妙な真似を考えないでしょう。けど、その下……いえ、その更に下辺りかしら。その辺になれば、こちらの情報を完全に把握しているという訳でもないから、独自にこの世界の地球の為に動く可能性があるのよ」
残念そうに呟く千鶴だが、その言葉は紛れもない事実だ。
グリューノを始めとした最上層部はともかく、その下にいる者達は自分達の手柄を欲して妙な暴走をするとも限らない。
シャドウミラーという存在について、一般人に比べて生半可に詳しく、それでいてグリューノ達上層部よりも疎い。
そんな知識の奴等こそが、自分達なら何とでも出来ると判断して俺達に妙なちょっかいを出してくる可能性が高い。
まあ、それでも実際にそんな真似をするような奴は多くない……と思うんだけどな。
連合軍にしても、グリューノがしっかりと指揮を執っていればそんな真似はしないだろうし。
「ま、とにかくだ。シロガネなら何かあってもすぐに転移して地球に戻ってこられるんだし、その辺を考えれば問題はない……筈だ」
「そうね。……アクセル、レモンからの要望を含めて今回の件はかなり
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