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衛宮士郎の新たなる道
第27話 問題だらけの英霊召喚
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、藤村組の3人が騒いでいた。

 「如何いう事だ利信、説明しろ!!」
 「これ、俺のせいすかッ!!?」
 「当たり前だろ、何とかしろ」
 「無茶言うなっ!」
 「・・・・・・・・・アレは何じゃ?」

 騒いでいる3人をよそに、雷画が注視するのは全員が集まり終える前に利信がシャレで書いた魔法陣だった。
 その上に、何故かスカサハ作の人形も置いてある始末。
 さらに、書く時に近くに無造作に置いたであろう利信が尊敬する、とある偉人の伝記書が魔法陣の光に反応していた。
 そして何故か魔法陣の中心から士郎にパスが繋がりかけていた。

 「な、何だ、マスター!余だけで飽き足らず、もう一体召喚すると言うのか!?」
 「いや、そんな訳」
 「覚悟を決めろ、士郎。もう手遅れだ」
 『へ?』

 少年英霊と士郎が間抜けな声を漏らしたのと同時に、先程の様に逆巻の風と稲光が地下空間を包み込んだ。
 それらの圧力に耐えた一同。
 そこに、何故か召喚されたであろう未だ煙で見えない英霊の声が聞こえて来る。

 「むぅ!?これが私だと?・・・・・・いや、だが、私は私と認識できるのだ!!知性と人格に問題が無いのであれば些細な事だ!うむ!ノープログレムだ!!!」
 『・・・・・・・・・』

 あまりの大声に戸惑う一同。
 この中心から聞こえてくる声は一体何なんだと疑問しか浮かばずにいる。
 そして戸惑うのも無理はない。
 この大声はたった今召喚された英霊の独り言である。
 それに気づける筈も無い一同は、疑問が頭の中で浮かび続けるだけだった。
 そんな中、遂に煙が晴れていく。

 「なっ」

 その英霊は、はち切れんばかりの肉体を有していた。

 「な、なっ」

 その英霊は、両肩には一昔前の電球が付いていた。

 「な、ななっ」

 その英霊の胸には、どこぞのロボットアニメの様な砲門が付けられていた。

 「な、ななな、なっ」

 その英霊は、某有名なアメリカンヒーローの様なコスチュームに身を包んでいた。
 しかし、これらの全てが霞むようなインパクトがあった。それが――――。

 「髪の色は兎も角、肌の色は実に日本人らしいな。いや、失敬。契約を完了させるのがまだだったね。―――――問おう。少年が、私のマスターかね?」
 『・・・・・・・・・(パクパクパクパク)』
 「何じゃとーーーーーー!?」
 「何だとーーーーーーー!?」
 「何だそりゃーーーー!?」
 「何と・・・・・・!?」

 顔が、よく言えばホワイトタイガー。悪く言えばマーライオンのそれだった。
 そしてスカサハのみが興味深そうに。

 「変わり種のキメラかのぉ?」

 と、呟いたのだ。
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