第27話 問題だらけの英霊召喚
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常識外れの川神一族に匹敵、或いは超えているのではないかと噂されるほどだが、国籍自体も不明なのであくまでも有名なのは裏社会の間のみ。
それ故、国籍や所属もハッキリしている者達の中で世界最強に今名前が挙がっているのが、九鬼財閥の従者部隊序列永久欠番、殺戮執事ことヒューム・ヘルシングとなっている。
だが恐らく、裏社会の住人達や世界最強の称号に何ら興味を示さない者達も合わせれば全盛期ならば兎も角、長期戦が苦手になったほどに衰えた殺戮執事ですら引きずり落とされる可能性もあるだろう。
閑話休題。
その魔人が如何して此処に居るのかと――――どうやって雇ったのかと驚いていた。
慎重派は兎も角、強硬派は軍神と言われたこの傭兵を何度も自らの手元に置こうと交渉を図ってきたが、一度たりとも実現する事は無かったのだ。
「コズモルインにしろ、一体どのような手でその魔人を雇い入れたのだ!?」
「すみませんが契約反故になってしまいますので、それは言えないのです」
主催者がラミー・ルイルエンドをチラ見しても、当人は我関せずと言わんばかりに微動だにしない。
その様子に、強硬派むぅと唸りながら追及を止めた。
「ともあれ、理解していただけたでしょうか?九鬼財閥やマスターピースの動いた場合の防御策として、彼らに働いてもらいます。慎重派の皆さんもご納得していただけましたでしょうか?」
「それなら、まぁ・・・」
「悪くはありませんね」
主催者の成果に、慎重派の者達は渋々ながら理解を示した。
強硬派には問うまでも無い。
これで両派閥の了承を得た事に成るので、他にも軽い説明をした後に英霊召喚を早速始めた。
魔術師達が魔法陣に向けて詠唱していく。
その光景に多くの者が息をのむ。又は多少の興奮を感じていた。
しかし、コズモルインの者達はまるで他人事のような目で見つめ、ラミー・ルイルエンドに至っては1人静かに誰にも聞かれない声量で侮蔑の言葉を呟いた。
『・・・・・・茶番だ』
それはこの召喚だけでは無い。
自分がこの場にいる事も含めての言葉だった。
ラミー曰くの茶番がもうすぐ終わろうとしている。
魔術師達が最後の詠唱を呟いた。
直後――――。
魔法陣からは召喚成功の発光では無く、一瞬にして会議室を隙間なく埋める程の何かの煙が発生した。
「なんっ・・・・・・」
「こっ・・・・・・」
「けむっ・・・・」
その煙を吸い込んだ瞬間、会議室いた者達が悉く倒れて行った。
しかし全員気絶している会議室には、コズモルインメンバーとラミー・ルイルエンドの姿がいつの間にか消えていた。
後に彼ら全員何故この会議室に集まっているのか、覚えている者は誰1人と
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