第27話 問題だらけの英霊召喚
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「いくら英霊を呼び出せたとしても、近代では話にならぬ」
「そうですな・・・・・・せめて信仰心が世界レベルに在る程の、知名度を誇る英霊でなければなりませんな」
この言葉に誰もが難しい顔をする。
そんな彼らに主催者が、触媒用のとある偉人の伝記書を取り出した。
「私はこの英霊の召喚を推したいのですが・・・如何でしょうか?」
『おお、あの人物が居たか・・・!』
ほぼ同時に声をそろえる様に納得する者達が出た。しかし・・・。
「知名度に文句はありませんが、戦闘など出来るのか怪しいモノですぞ?」
「――――確かに。殴り合い程度なら出来るだろうが、従軍経験も無いのだ。話にならんぞ?」
「寧ろいざとなれば、我々を盾にする可能性もあるのでは?」
どの英霊を召喚するか知らないが、散々な言われようである。
しかしそれでも主催者の表情は崩れない。
「その当たりも如何かご心配なく、他に複数の英霊達で霊器を補強して概念を強化する算段です」
「なるほどな、これならイケそうじゃないか!」
主催者の策に、頷く強硬派の面々。
しかし慎重派の面々はそうでは無い。
「待て。英霊の召喚は禁じられてはいないだろうが、それで川神院にぶつける或いは画策しようものなら九鬼財閥やマスターピースが黙っていない筈だ」
「そうだ。策はいいとしても・・・・・・そう言えば用意とは何の事だ?」
そこで、最初の話に出てきた重要なキーワードに反応を示す慎重派の1人。
これにも主催者は待ってましたと言わんばかりに、魔術師達とは別に控えさせていた者達を登場させる様に前へ出す。
「彼らはあの『コズモルイン』のメンバーです」
『なっ!?』
コズモルイン。
構成人数、規模、本拠地の全てが謎の最上位の殺し屋組織。
この組織に目を付けられた者は死が確定されたとも言われるほどだ。
そのコズモルインメンバーは全員仮面をしている者ばかりで、彼らについて驚いている所に間髪入れずにもう1人紹介する。
「そして彼が世界最強の傭兵である――――」
「軍神、ラミー・ルイルエンドか!?」
『・・・・・・・・・・・・』
黒と紫を基調としたゴツい鎧を着こんだ軍神と呼ばれた傭兵に注目が集まると、この会議にて、何度目かのどよめきが広がる。
軍神、ラミー・ルイルエンド。
数年前に彗星の如くに突如として現れてから、たった1人で圧倒的不利と言われた側に雇われて、その紛争にて雇い主側に圧倒的勝利を齎した性別年齢全てが鎧と仮面に覆い隠された最強無敵の傭兵だ。
雇い主の意向では他の傭兵とも足並みを揃えなければならない事があるかもしれないが、基本誰とも組まない一匹狼。
その戦闘力は何でもあり
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