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貴方の背中に、I LOVE YOU(後編)
貴方の背中に、I LOVE YOU(後編)
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も教えた。それは、日本での、蛍の家の細断野菜の教育方針と、全く同じだった。暫くして、新たな問題が生じた。孤児達の中で、授業が終わっても帰宅せず、学校の教室に、寝泊まりする者が現れた。平はドミトリー(寄宿舎)を造り、常時、リベルとアキが、居住する様にした。それは、コンドミニアムで気兼ねしないで、自分の体を平に見せられる事に繋がり、ハーモニーは嬉しかった。次第に、フィリピン武井鰍フ業務は幹部社員に任せ、平とハーモニーは、朝、コンドミニアムを始動してpeaceful school YASUZOUに行き、夕方まで留まる時間が多くなった。時を同じくして、peaceful school YASUZOUに、野良犬や野良猫が住み着く様になり、平とダニエルは、殊の外、可愛がった。平は黄子と、ダニエルは愛犬、ホタル(Fotal=Firefly)と、苦楽を共にした、幼年時代の思い出が有った。二人の動物愛護の精神には寸分の違いも無く、「人間も動物も同じ命だ!」と云う、義衛門精神の継承だった。その愛護精神は、学校の子供達にも浸透し、ドミトリー(寄宿舎)の子供の中には夜、犬や猫と一緒に寝る者もいた。平は、子供達に日本語を教え、ハーモニーは、子供達の世話をする日々が続いた。子供が無い二人に取って、peaceful school YASUZOUの子供達は、我が子同然だった。
GIEMON(義衛門)ブランドも、フィリピン武井鰍焉Apeaceful school YASUZOUも、全てが順調に進んだ。それに目を付けた政治家や役人が、自分達の地位を餌に、賄賂を要求する様になったが、平は一切拒絶した。昔の黒川商店の没落の記憶が、平の脳裏には鮮明に残っていた。元、大統領夫人の、マラカニアン宮殿での贅沢三昧の生活にも、呆れていた。しかし、貧困層や小作農だけを優遇する平の行動は、富裕層・地主階級・特権階級には反感を買う形になった。富裕層の支配階級と、考え方に相違がある平は、次第に、革新勢力と友好を深める機会が多くなり、革新派の政治家に献金する様にもなった。25
三年が過ぎた。ある日、前触れも無しに四・五人の刑事が、平の逮捕状を持ってpeaceful school YASUZOUに現れた。容疑は、反政府武装勢力に、資金を供給している政治犯の罪だった。平には、全く身に覚えが無かった。刑事は、平と面識がある革新派の政治家の名前を出し「その政治家も、既に留置所に入っている」と、言い「彼は、ミンダナオ島の、イスラム反政府武装勢力の一員だ」と、述べた。平は、自分が献金している革新派の政治家が、反政府武装組織の人間である事など、全く知らなかった。peaceful school YASUZOU全員が、平の逮捕を妨害した。子供達は、あらゆる物を、刑事達に投げつけた。犬や猫は、刑事達を威嚇し噛み付いた。学校
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