貴方の背中に、I LOVE YOU(後編)
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ou do?」と、挨拶した。平とハーモニーも「How do you do?」と、答えた。オフィスに向かう車の中で、サトは、土蔵でオムツを替えている時に、赤子の平らに、小便を掛けられた話をした。ハーモニーが笑い、平が苦笑いをして居た。翌日から、主としてハーモニーが、サトとロバートを、一週間掛けてマニラやルソン島の観光名所に案内した。ロバートは、ジムニー(乗合自動車)に興味を示していた。ハーモニーは、正義の慰霊碑が在る町にも、足を運んだ。サトとロバートは、感無量で慰霊碑を眺めていた。サトは、目にハンカチを当て、正義と静の結婚式でのラストダンスを、想い浮かべていた。一方、平はオフィスで、ダニエルから、経歴や思想やハイスクールでの体験談など時間を、掛けて聞いた。彼をpeaceful school YASUZOUの建築現場にも、案内した。それは、密かに初対面のダニエルを、面接しているかの様だった。一週間程してハーモニーが、サトとロバートの観光案内から戻って来た。サトとロバートが、アメリカに帰国する前日、五人でマニラ湾に行った。暫くして、リベルとアキも合流した。夕方、マニラ湾は、いつもの通り茜色に輝いていた。毎々の、バイオリンを持った町のシンガーが、バイオリンを弾きながら、唄い始め、平とハーモニーが、マニラ湾の夕日をバックに踊り始めた。リベルとアキも、踊り始めた。釣られて、サトとロバートの老夫婦も一緒に踊った。ダニエルだけが、蚊帳の外だった。踊り終えた平は、シンガーに金を払い、近くのフィリピン大衆料理レストランに、皆を案内した。食前、平はダニエルに、peaceful school YASUZOUの校長に就く事を依頼した。「頑張ります」と、言って、ダニエルは了解した。同時に平は、自分自身が理事長に就任する事も発表した。サトとロバートが、平らに、息子・ダニエルの校長登用の礼を言った。翌日、サトとロバートはアメリカ・シアトルに帰国した。
三ヶ月程でpeaceful school YASUZOU(平和の学校 安造)は完成した。ダニエルは、四・五人のフィリピン人の教員を雇った。アキは、蛍の家の経験を生かし、子供達の食事を担当した。スモーキー・マウンテンの子供達も順調に集まり、無償の学校の運営もスムーズに行くかの様に見えた。しかし、二・三週間すると、子供達の不登校が続出した。学校のスタッフは、原因の究明に乗り出した。原因が判った。子供達は重要な稼ぎ手で、学校に行っていれば、自分達の生活が困窮に陥っていた。スタッフは苦慮した。ダニエルは、平に相談した。平は、子供達が学校に登校すれば、金品を配る様に提案した。費用は、フィリピン武井鰍ェ負担した。すると、子供達が学校に戻って来た。週に二日は町に出て、靴磨きや車の窓ガラス拭きなどで、子供達に自分自身で稼ぐ事
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