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貴方の背中に、I LOVE YOU(後編)
貴方の背中に、I LOVE YOU(後編)
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言葉に、面食らった。そして「お早う。若奥さん」と、笑顔で嬉しそうに返事した。ハーモニーも、安造の返事が、嬉しかった。後部席で、若いリベルとアキが意気投合して、イチャつき始めた。車窓から、北関東の、雪を被った山々が見えて来た。ハーモニーとリベルは、雪山を見るのは、初めてだった。ハーモニーが、うっとりして「白い山、素敵ね」と、言って、車窓を眺めていた。昼頃、合祀の墓に着いた。外は寒いので、車の中で昼食を摂った。昼食は、夕子とアキが作った、キャラ弁だった。ハーモニーとリベルは、日本版キャラ弁を、珍しそうに見詰めていた。昼食を終えて全員、車を降りた。境内には、雪が薄く積り、凄く寒かった。ハーモニー「寒い」と言って、平の背中に、しがみ付いた。父・正義の遺骨と、ハーモニーとリベルの両親の遺骨を、合祀の墓に納骨した。やっと、父・正義と母・静が会えた瞬間だった。平は「母さん、待たして御免ね。父さん来たよ。良かったね」と、心の中で呟いた。安造も、合祀の墓に入って居る故人や犬達を、心の中で顧みていた。ハーモニーは英語で「和ちゃん、私、一生、平を大事にする」と、言った。平と安造家族は合掌・礼拝をしたが、カトリックの信者であるハーモニーとリベルは、十字を切って指を組み合掌した。平は、寺の若住職に、父・正義の俗名と、姉弟の両親の俗名を、墓誌に彫る事を依頼して、一行は合祀の墓を後にした。車中で、平は、夏場の合祀の墓の蛍が、スモーキー・マウンテンの蛍の紙袋配布の原点で或る事を、全員に話した。そして、ハーモニーとリベルには、後日、夏場に合祀の墓に、来て、無数の蛍が舞う光景を見せると、約束した。17
一行は、北関東のスキー場の温泉ホテルに、到着した。玄関に、等身大の雪だるまが在り、welcomeと書かれていた。南国育ちのハーモニーとリベルは、面白そうに、雪だるま触って「冷たい」と、言った。ホテルの仲居が十数人、一行を出迎えた。フロントで、辰之助がチェックインを済ませ、ボーイが、各々の部屋に案内した。部屋は、男性組と女性組に別れた。仲居が来て、大浴場の時間や、夕食の時間や、その他ホテルの設備を、一通り説明した。ハーモニーが、心細そうな顔で、男性組の部屋に入って来て「平と一緒の部屋が良いの」と、言った。平は「部屋は、隣同士だから大丈夫」と、宥めた。ハーモニーを見ていた安造が「ハーモニーは、甘えん坊だな」と、言って、笑った。部屋に戻ったハーモニーを、夕子とアキが、大浴場に誘った。夕子が、ホテルの名入の半纏(はんてん)と、ゆかたを着た。ハーモニーが、見様見真似で半纏と、ゆかたを着て「面白い服ね」と、言った。部屋が、隣同士の一行は、半纏と、ゆかたに着替え、揃って大浴場に向かい、男湯と女湯に別れた。「水着の無いよ」と、言ったら、アキがハーモニーに「日本では、お風呂では、水着は着けないの。男湯と女湯は、
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