33話 所業の残骸 3.2
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、ティターンズ派閥の方が見えているわね。現実を見て行動してティターンズに寄り添った訳だからね。半数が猜疑心を持ったわよ。明日よ予算委員会」
イセリナはセイラの向かいの席に座った。そして椅子に背を持たれかけて天を仰いだ。
「はあ〜・・・取りあえずはガルマが無事にダカール入りできたから一安心だけど・・・」
「ブレックス議員もね。今朝方ラー・アイムが入港できたみたい」
セイラとイセリナは言葉少なく互いに表情が沈んでいる最中、別の客が彼女らに合流した。
「よー、2大女傑さんら。疲労困憊で即倒寸前と聞いて助けにきたぜ」
陽気な声でカイがセイラとイセリナに声を掛けた。カイの後ろにはアムロ、ベルトーチカ、ミハルが居た。アムロは「カイがある人らに呼ばれていると来てみればセイラさんがいる」と不思議に思った。
その呼びかけに2人ともを即座に反応した。
「カイ、貴方の助けが必要なのよ!理解しているでしょ!」
「そうですねカイさん。貴方がゴップ議長と繋がっていることは裏が取れております」
「早々急かせないで。貴方らがティターンズの挙げ足取りに奔走しているのは百も承知だ。それにオレがゴップを口説いて中立派閥を味方に付けたい貴方達の魂胆もね」
カイが両手を挙げてセイラ、イセリナに向かって答えると、セイラが噛みついてきた。
「早く承知とおっしゃい!」
カイはセイラの迫力にたじろいだ。明日が決戦だ。その為の工作の為彼女らは寝ずに動いている。ストレスも相当のものだとカイは思った。この状況で火に油を注いでも良いのか少しためらった。
「・・・はは・・・じゃあ結論を述べよう。君らの、エゥーゴの戦いは結果報われない。だから早く休みなさい」
「!」
「なっ!」
セイラ、イセリナ共に表情が強張った。カイはこれでもこの世界、時代の最強の交渉人。彼女等もそれを知らない訳ではない。カイの言葉、結論はほぼ当たる。
セイラはゆっくり立ち上がり、カイに近寄って胸ぐらを掴んだ。ミハルが後ろでムッとした。
カイはミハルを視線で控える様に促し、ミハルは大人しくした。
「セイラさん、少し話してもいいか?」
「どうぞ」
「ティターンズの焦土作戦は知っている。それ以外のティターンズの非人道的行為も大体な。だがそれでは奴らを追い込むことはできない。彼らは世界の弱みを知っているからだ」
「でも、世間が立ち上がれば!」
「あー、ダメだね。何で厭戦気分のまま8年も戦争が続いているの?みんな他人事なんだよ。誰かが解決してくれると思っている。それに・・・」
カイはセイラを見下ろして話し続けた。
「コリニーという人間は権力主義者だ。彼の弱点を的確に突かなければ彼は倒れない。
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