33話 所業の残骸 3.2
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す」
ミケルが破顔して、3人に語り掛けた。
「やったよ!ネェル・アーガマ隊がこっちに向かっているよ」
その知らせを聞いた3人は喜んだ。
「しかし各地解放運動で多忙なエゥーゴがこんな依頼を請け負うなんて」
ミケルが両手を頭の後ろにやり、思案していたその回答がネェル・アーガマ隊と合流を果たした時、
艦長のヘンケンより語られた。
4人共艦橋に迎えられ、艦橋クルー全員と挨拶を交わし、握手をした。
ミケルは艦長のヘンケンと握手を交わす。
「ミケル・ニノリッチです。僕の元上官の為に有難うございます」
「いいえ、貴方がたが我々の問題解決に一役買っていただけると思って応じただけです。結果人助けになれば尚の事ですがね」
ヘンケンは正直に思っていたことを感想に述べた。その感想にカレンが腕を組んで、鼻を鳴らした。
「フン、結局は利害の一致と言う訳か」
ヘンケンはカレンの意見に同調した。
「そういうことだね。我々の置かれている状況は深刻でね。ティターンズの鮮やかな引き際に物量乏しいエゥーゴが危機に瀕している。このままではエゥーゴが何もせずに倒れてしまう」
「成程、ティターンズも平民の不満を得てして、エゥーゴもティターンズの仕掛けに同じ道を辿るわけか。そこで・・・」
「そうだなミズ・・・」
「カレンだ」
「ああ、カレンさん。君らの要請が真実ならば、非人道的行為を世間にさらけ出すことができる。これはティターンズにとってもかなりのダメージとなるだろう」
エレドアがヘンケンの意見を聞き、「そういうことね」と相槌を打っていた。カレンが少し笑い、ヘンケンに手を差し伸べた。
「いいねえ、アンタみたいな隠さず話すやり方、アタシは嫌いじゃない。早速だが、あの研究所を制圧してもらいたい」
カレンがそう述べると、キキがヘンケンにその研究所を攻撃しうるに値する証拠を手渡した。ヘンケンがそれを受け取ると、ヘンケンは顔を顰めた。その様子にバニングもその資料を覗き込み、同じく顔を顰めた。
「・・・この書面とこの写真は・・・」
ヘンケンがキキに尋ねると、
「私が潜入して得てきたものだよ。世界各地より才能ある者を募っては投薬・洗脳して、人工の優れた人間を作り出していたみたいだよ。その手段は択ばず、近親者や同僚を拉致しては目の前でショッキングな事を見せたり、絶望を与えて、催眠状態にさせては人の持つ力を引き出すようにしていたみたい」
バニングはこめかみに青筋を立てていた。キキはそのまま話し続けた。
「それで使えなくなったものは施設内の廃棄場に棄てられています。勿論使えなくなったということは・・・」
バニングはキキの結論を遮った。
「艦長!いち早く制圧しましょう。
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