33話 所業の残骸 3.2
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ターのマーカーが通信文であるものを受け取っていた。
「はい、こちら」
アレンはそれを受け取った。それはこの州域の救援要請だった。しかしながら規模が小さい。4人の民間人らの陳情だった。アレンは中身を読み上げた。
「えー、私らの元上官が伴侶と共に拉致された。有力な情報筋としてある研究施設で監禁されていると考えられる。しかしながらその施設はティターンズご用達故に我々の過少戦力では太刀打ちできない。至急応援を求む・・・か」
アレンは腕を組み、ヘンケンに指示を仰いだ。
「どうします艦長?」
ヘンケンは今のところあてがない。どの地域の人民も下手に刺激できない。解放運動がここに来て座礁していることで、ティターンズに誘拐された話は何かと政治的にも役に立つと考えた。
「・・・奴らの尻尾を掴むには奴らの悪事を暴くことが一番だな。進路をその応援要請のあった地区へ」
ネェル・アーガマは進路をその4人がいる函館の集落へ向けた。
* 函館 ある集落の酒場 同日 10:30
エレドア・マシス、カレン・ジョシュワ、キキ・ロジータ、ミケル・ニノリッチ4人は酒場にてムラサメ研究所の見取り図を眺めていた。
「カレンさん、この警備では生身じゃ難しいですね・・・」
ミケルが冷静に分析していた。カレンはそんな回答に癇癪を持って答えた。
「そんなこと百も承知さ!ただアマちゃんを助けないことには夢見が悪くてしょうがない。あいつはあたしたちの恩人だからな」
キキもカレンに同意した。
「そうだ。隊長はあの戦いから尚、ティターンズから私たちをかばってくれたんだ」
エレドアが頭の後ろで腕を組んで、渋い顔をしていた。
「・・・オレも隊長には生きてもらいたいと思っている。オレの除隊を後援してくれたのも隊長だからな」
エレドアはインディーズレーベルと契約を果たし、目下音楽活動中であった。
彼ら4人共隊長と呼ばれるシロー・アマダに恩義があった。
シローはある戦いで除隊後、伴侶であるアイナ・サハリンとカラバに身を投じていた。
彼らの活動はいわゆる海外援助隊だった。その活動の中で、カレンも看護の道へと誘われ、ミケル、キキも然り。エレドアもシローの人脈に頼っての仕事にありつけた感じだった。
もう一人テリー・サンダースJrという部下がシローには居た。彼はシローの小隊が解散後、他地域の部署へ転勤となっていた。彼は軍人故にシローが蒸発したことにも身動きが取れない。
その代わり、ムラサメ研究所の見取り図を送ってきた。
そんな4人の悩みは直ぐに吹き飛んだ。ミケルの通信端末に救援要請に応じるエゥーゴの部隊が名乗り出てきたからだった。
「・・・はい。・・・ええ・・・わかりました。宜しくお願い致しま
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