33話 所業の残骸 3.2
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上艦隊だろ?お前らがそれを牽制しているわけだ」
「まあ・・・予測だからな。対するエゥーゴは?」
「その危険と今までのティターンズの報道で知る限りの所業を彼らに訴える事。だが政治的な面では保守色の強い連邦政体が宇宙のことを容認するという答えを後押しするには根拠が足りない。そこがネックだ。だからティターンズら派閥が政権与党に居る。コリニーはだからどうしたで通すだろうよ。それを覆す非人道的なスキャンダルがいるな」
そうカイが話すとセイラが微笑を浮かべてカイにある資料を差し出した。
それをカイが受け取り読むとカイの顔が歪んだ。
「・・・コリニーはこんな所業を」
それは極東のムラサメ研究所の所業だった。ある程度の人体実験は治験の観点からコリニーが息がかかった保健省の研究所が行っている話は聞いていた。そしてムラサメ研究所もその一つだった。
「ちゃんと裏は取れているのか?」
「ええ、生き証人がいるわ。告発する準備はできているわ」
「・・・コリニーの付け入る隙はないのかと聞いている」
カイの言葉が暗くセイラに問うた。セイラは思案顔をして、カイに考える様な口調でゆっくり述べた。
「ええ・・・、資料はうちの者が入手したもので、ムラサメ研究所はエゥーゴが奪回したとき無人で、生き証人は・・・」
「・・・はあ・・・まずは証拠が盗難物で、それ以外のものは焼却され、その中であった惨劇はお前たちのせいにされかねないということか・・・」
「なっ!」
「コリニーはそれぐらいのことを平気で言うし、それぐらいの事情を看破するぐらいの公文書ねつ造だってやるさ。彼の所業を明るみに出すには・・・」
カイがそう話しを言い切る前に違うものが代わりに言い切った。
「内部告発ですね、カイさん」
カイとセイラ、他の人たちもその声のする方を向いた。するとそこにはカミーユとユウが居た。
セイラがブレックスとのやり取りで伝達役を彼に頼んでいた。ブレックスは宿泊所としてホテルは使用せず、ラー・アイムに寝泊まりしていた。全ては自身の警護の為だった。
「はい、セイラさん」
「有難うカミーユ。で、議員は?」
「実はヘンケン艦長ともその事について詰めていたのですが、やはりカイさんと同じ結論に。これは諸刃の剣だそうです。上手く使うにも使いきれるかどうか・・・」
セイラはグッと顔をしかめた。とても悔しそうな表情が見て取れる。カミーユは話を続けた。
「それでオレに一つ妙案がありまして、議員に伝えました」
カミーユの話にアムロが声を出した。
「妙案?なんだカミーユ、打開策になるのか?」
カミーユはアムロを見つけると軽く敬礼をし、話に戻った。
「ええ、こちらのユウ大尉も実はムラサメ研究所
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