33話 所業の残骸 3.2
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なんだ。民主的に戦うならばモビルスーツでなく、テーブルで戦う。それをお互いに放棄している」
カイはティターンズ、エゥーゴ各々の手法は歩み寄りが無いため、現状が起きていると言っていた。
利や理を求める者、誠実さ、正直さ等、様々な価値観がある。それらを互いに駆逐しようと戦いを起こしている事がカイはナンセンスと言っていた。
「セイラさんとイセリナさんは両議員にその旨伝えて、来たる時代に向けて覚悟を持ってくださいと。一番伝えたいことはもう貴方達はゆっくり休んで明日に備えなさいということだ。聞いていたが実際会って見ても貴方がたの疲れ方は尋常じゃない。友人としての勧めだ」
セイラはどっと疲れを出して、もと居た席にストンと腰を下ろした。
イセリナも座っていた席から崩れ落ち、地面にへたりこんでいた。
「あーあ・・・カイが言うことは大体当たるのよね・・・」
セイラは空を仰いでぼやいた。イセリナも深くため息を付いていた。
「結果報われないか・・・。結構苦労したんだけどねえ・・・」
カイはうなだれている2人に近寄り慰めた。
「そうでもないさ。結果徒労に終わるけど、セイラさんもイセリナさんも各有力者を説得しては焚き付けた。その行動で彼らは<人は考える葦である>ことを取り戻すだろうよ。そうしなければ彼らは言うが為すままで無関心であった訳だからな」
カイの話を後ろで聞いていたアムロはこの世界を感心していた。
「(オレが居た世界より皆が関心を持って良い方向へと導こうと躍起になっている。身近な仲間らが世界を考えて救おうと努力している。カイの言う通りオレがイレギュラーとしてこの時代の流れを変えているならば、モビルスーツしか操れないオレの導き出した時流がこれか。凄いな)」
アムロはカイからは詳しくは話を聞いてはいないが、セイラとのやり取りを聞いていて、現状の打開についての話をしていることを理解した。アムロはカイに話し掛けた。
「なあカイ。本当にセイラさんらに休むように促すだけでここに来たのか?」
「大方な。例の物の使用で連邦そのものがなくなり、まあ再編される可能性があると考える」
アムロは議会の進行については報道で知る限りの事でしかない為、カイに予測を伺った。
「なあ、オレは報道でしか知らない。ティターンズはこの度宇宙に住まう者達を統制し、地球至上主義を法制定する。そしてエゥーゴは解散となる。そこには様々な生きるための自由が制限される、ということでだよな」
「大体な。オレら物書きも粛正対象になるだろうよ。頭ごなしに抑えつけ、全てを統括管理する。ハードウェアとしてはよりコンパクトを望む為、色々間引くことをするだろうね」
「しかし、サイドの制圧・破壊は報道の予測だろ?」
「そのための軌道
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