彷徨う末に行くつくは運命の場所
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いまして、ここが何処だかわからずに歩いていたらここにたどり着いたんです、よければ1日だけでいいので泊めてはもらえないですか?」
いきなり訪ねて来た奴を泊めてはくれないと思うが玉砕覚悟で頼んでみる、断られたとしてもこの辺りに宿泊施設がないか聞けばいいわけだしな、少なくとも人が集まっている所に出れれば山の中で野宿するよりもはるかに安全だ
「…私の一存では決めかねますのでこの館の主、レミリアお嬢様に聞いてまいります、しばしの間お待ちを…」
「はい、お願いしま……あれ?」
普通人の前で間抜け面を晒すのはどうかと思うが仕方が無かったのだ、なんせ今俺と話していた女性が突如として俺の眼の前から姿を消したのだ、高速で動いたとかそんなものでは無かったのだ、残像すら見えないようなスピードだった、まるで時を止めていたかのような…
俺が目覚めてから全てがおかしい、俺の知っている一般常識では考えられないような事ばかりが起こる、例の氷の女の子や今の目の前にいた
一瞬で消えるメイドさん、一体俺の身に、いや、世界に何が起こっているのだろうか
「お待たせいたしました、お嬢様からの許可が下りました、一晩ならよろしいと」
「そうですか、ありがとうございます、これで野宿をしなくて済みそうです」
「それと、お嬢様が貴方様にお会いしたいと、申し訳ありませんが、一度お嬢様に会っていただきます」
お嬢様が俺に会いたい、か、まあ、館の主人なら一度顔を見ておきたいと思うのは当然だろうな、ここで断って主人の機嫌を損ねるのは良くないし断る理由も無いので、俺は黙ってメイドについて行く、
館の外観もそうだったが中も外側と同じく赤一色で出来ているようだ、流石に調度品とかまでは赤一色ではないようで廊下に置いてある花瓶とかは普通の色だった、しばらくメイドについて歩いて行くと他の扉とは明らかに雰囲気の違う扉の前に来た、扉のレリーフには蝙蝠が沢山描かれていた、ここの館の主人は蝙蝠が好きなのだろうか?
「お待たせしました、こちらの奥にお嬢様がいらっしゃいます、くれぐれも粗相の無いように」
そう言ってメイドは扉を開けた、中は灯りが僅かにしかついておらずよく見え無い、少し進むと最奥部に大きな椅子に座る人物がいた、あの人がこの館の主人なのだろう、薄紅色のドレスに身を包み、古い貴族が被るような帽子をしていて、目が血の様に赤かった
カラコンだろうか?
「旅人よ、ようこそ我が紅魔館へ、私はレミリア・スカーレットよ、」
「自分は渥美 純です、ちょっと迷子になってしまいまして、偶然ここを見つけたので尋ねさせてもらいました」
「…そう…ふーん、貴方、面白い物を持っているわね、」
特に俺は彼女が興味を引くような物を持っている訳では無いと思うが、何が彼女の興味を引いたのだろうか
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