機動戦艦ナデシコ
1356話
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という事は暫く先になるだろうが……
いや、技術班が使っている魔法球にも今までより多くの素材を置いておいた方がいいか?
実際、今回の合金の件もバジュラの死体を多少ではあるが魔法球の中に置いておいたからこそ出来たんだし。
一応マクロス世界でもフォールドクォーツを人工的に作れるかどうかを試しており、その成果がフォールドカーボンという純度の低い代物なのだが……実用出来るのはいつになる事やら。
「ぐぬっ、それは……分からないでもないが……」
木星蜥蜴……いや、木連の件を俺達に知られるのを恐れの言葉なのか、それとも単純に俺達だけに木連のプラントを所有させたくないのか。
さて、どっちだろうな。
いやまぁ、普通なら俺達がプラントを云々と言っても信じたりはしないだろう。
だが今回の場合、俺はクロッカスを空間倉庫から出しているところをグリューノに直接見せている。
そうなれば、当然プラントであろうとも俺が空間倉庫で奪取出来ると考えてもおかしくはない。
いや、実際そうやってプラントを入手するつもりなんだけどな。
そもそも、敵対している相手の貴重な戦力を奪うというのは、俺にとってみれば慣れているしな。
「俺達が木星に行けば何か不味い事でもあるのか?」
「それは……」
言葉を詰まらせるグリューノ。
さて、この期に及んでもまだ白をきるか。
なら、そろそろいいか。
「木星圏ガニメデ・カリスト・エウロパ及び他衛星小惑星国家間反地球共同連合体。……通称木連」
「っ!?」
俺の言葉に、グリューノが鋭く息を吸う。
そして信じられないとばかりに俺の方へと視線を向けてくる。
「何故、その名前を?」
「何故だと思う?」
「……ネルガル、か」
まぁ、分かるよな。
木連が俺達に直接接触してきた訳じゃない以上、木連の事を知ってる存在は非常に限られている。
そんな中で、当然のように情報を漏らした最有力候補としてネルガルが上がるのは、当然の事だろう。
俺がナデシコに乗っていたという事もあって、ネルガルとの付き合いは深いしな。
「そういう事だ。言っておくが、ネルガルを……いや、アカツキは責めるなよ? そもそも、このクロッカスを見つけたのが原因で追い詰められたんだ。もし責めるんなら、クロッカスをチューリップに呑まれるような真似をした連合軍を責めるべきだな」
「……ぬぅ」
余程に俺の口から木連の名前が出たのが予想外だったのか、グリューノは言葉に詰まる。
連合軍としては絶対に知られたくない事だったのだから、仕方ないだろうが。
独立運動の過激派を月から追い出したのはともかく、火星に核を撃ち込んだというのは色々と致命的だろう。
「シャドウミラーは、それを知ってどうしようとい
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