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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第75話
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「……―――仕方ありません。皆さんは下がって下さい。私がすぐに彼に止めを刺します。」

「え……サ、サンドロッド卿。まさか……!」

「ヴァルカンを殺すつもりなの!?」

リアンヌの申し出を聞いたエリスは信じられない表情をし、サラ教官は厳しい表情で声を上げた。



「クッ……!」

一方リィンは唇を噛みしめてヴァルカンを睨み、そしてヴァルカンに怒鳴った。

「――――ヴァルカン!あんたは”パンダグリュエル”でこれからどうするべきか迷っている俺が答えを出し、そして戦場で出会ったその時こそ、改めて戦うと言った!なのにヨアヒムの介入によってあんたが所属している貴族連合の兵士達やあんたの部下達どころか、あんた自身までヨアヒムの傀儡になるという結果になった!俺に対してあれだけ大口を叩いていたのに、まんまと傀儡にされてしまった今の自分が恥ずかしいと思わないのか!?」

「兄様……」

「リィン、あんた………」

「……敵の心配をするとか、エステルに似ているね。エヴリーヌにはわかんない考えだけど。」

リィンの様子をエリスとサラ教官はそれぞれ辛そうな表情で見つめ、エヴリーヌは不思議そうな表情でリィンを見つめていた。

「ガアアアアアアッ………!………オオオオオオオ………!………ァアアアアア………オオオオ………ガハッ………ぐううっ………」

するとヴァルカンは何かを抑えこむかのように叫んだ後纏っていた瘴気を消して地面に膝をついて正気に戻った!



「瘴気が……!」

「まさか……今ので正気に戻ったの!?」

「うふふ、まさかこの展開まで一緒だとはね♪」

ヴァルカンの様子を見たクロチルダとセリーヌはそれぞれ信じられない表情をし、レンは口元に笑みを浮かべて興味ありげな表情でリィンを見つめ

「がはッ………げほげほ………はあはあはあ………」

正気に戻ったヴァルカンは咳を何度もした後息を切らせていた。



「驚きましたわね……まさか気合で”グノーシス”を抑え込むなんて。」

「き、”気合”で薬物の効果を抑えつけるとか非常識な……」

「ま、猟兵としてはブランクのある”キリングベア”でも抑え込む事ができたんだから、元猟兵団の団長だったその男もできて当然かもしれないわね。」

気合でグノーシスの効果を抑えた事にシャロンは目を丸くしてヴァルカンを見つめ、マキアスは疲れた表情をし、サラ教官は苦笑しながら呟いた。

「………フン……ガキが偉そうな事を抜かしやがって…………だが………どうやら………礼を言う必要がありそうだな………」

息を整え終えたヴァルカンは鼻を鳴らした後呟いた。

「やはりかつての”キリングベア”のように”グノーシス”の原液を直接投与されたので
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