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高校生エレクトローター
三十八話 新鮮(フレッシュ)
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ので、倍率は50倍になる。


・・・

両面車(バイリンガルカー)がどんどんと通る街中でたわいもない会話が続いた。いろいろと質問攻めにあったが、風紀委員など、めんどう事はやりたくない。高校の勉強についていけるようにしなくては。

美人なのに口調がゆっくりな女子は田口万理、
もう1人の背の高いボーイッシュな女子は利原みづきという。
どちらとも2年生で風紀委員で活動終わりの付き合いだったらしい。

話が終わり、解散となった。

「帰ろっか。」
加奈は優しい声でそう言った。

何故だろう。何故こんなに姉っぽいのか。
いや、なんでこんなに優しいのか。と思った。
加奈が母親のように見えてくる自分が恥ずかしく思えた。



ようやく人生が始まった気がした。
あの薄暗い兵舎の中で馬のように暮らす日々、そんな生活とは裏腹に自分だけに太陽の光が降り注ぐような感じだ。
大変になるのは十分承知だが、今は身体中に空気が透き通る気分であった。

商店街エリアから家まで結構な距離があるが、歩いて帰る事にした。

愉快が今後続くかは分からない。

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