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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
本来の力
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びかかるノーラン。それを見て一瞬“ヤバイ”と思った。だけど、背中から敵が迫っているカミューニさんの表情を見て、その考えが消える。

(笑ってる?)

うっすらと口元に笑みを浮かべているカミューニさん。この状況下でなぜそんな顔をしているのか、俺には全く理解できない。
そう考えてる間にも、深紅の青年に何かを変化させて作り出した刀を構えたノーランが迫ってきている。そして、彼がそれを振りかざした瞬間、

「ぐはっ!!」

ノーランの腹部に魔力の衝撃波が命中した。

「バウンディングショット・・・とでもいっておこっかぁ?」

地に叩きつけられたノーランを見下ろすように立ち上がるカミューニさん。しかし、彼が魔法を放ったようにはとてもじゃないが見えなかった。おまけに、飛んできた方向もしゃがんでいた彼とは別のところから・・・何が何なのか、さっぱりわからない。

「なんだ・・・今のは・・・」

口から血を流し魔法が当たった部位を押さえて呼吸を乱した緑髪の青年。彼にもどういうことなのか理解ができていないようで、疑問に首をかしげていた。

「魔力の質を変えて魔法の性質を変える。あらゆるものを吹き飛ばす波動を、性質を変えて壁に跳ね返るようにしたんだ」

実は先程、波動の槍を放った後、すぐさまノーランに拳を叩き込んだように見えたカミューニさん。しかし、実は二つの魔法の間にもう一つ違うことをしていたのだ。
それは、普段とは性質を変えた、この通路にある壁に当たると跳ね返ってくるようになった波動の球。それをあらかじめ投げておき、相手が何かしらの攻撃をしたのをわざと受け、しゃがみこんだのを見計らって襲ってきたところに波動の球が戻ってくるように計算し、誘きだしていた。

「マジかよ・・・」
「やっぱりすごいや・・・」
「かっこいい〜」

彼の判断力と行動力、そして技術力に感嘆の声を上げる。言うのは容易いだろうが、本番でできるだろうかと問われると首を縦には触れない。
細かな動きを入れるとどうしても焦るし、多少の誤差も発生する。カミューニさんはそれをものともせず、見事に作戦を成功させた。それは、尊敬に値する代物である。

「これが・・・カミューニさんの本来の力・・・」

天狼島で戦った時や、ドラゴンとの戦いで見せた力よりも上を行っている彼の動き。最強と言われる三人衆の善が、悪を挫くのか!?













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