機動戦艦ナデシコ
1355話
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ブラヴ世界の他の住人に対する示しもある以上、無償で提供は出来ないだろうが、何らかの対価があればそれを譲渡しても構わないんだが。
ともあれ、グレイ・ナイン。それは……
「室温以上で超伝導が可能な物質だったか?」
『ええ。私達にとってはあまり使い勝手がなかったG元素だったんだけど……正直、これに関しては本気でうちの子達を褒めてあげたいわね』
「自慢はいいから、教えてくれ。何がどうなったんだ? 今の話の流れから考えると、チューリップが何かに関係していると思うんだが」
俺の言葉に、他の全員が同意するように頷きを返す。
皆がレモンの言葉に引っ張られているのだろう。
実際、俺もレモンがどんな事を言うのか非常に興味があるし。
恐らく何らかの新技術を発見したって事なんだろうが……
そんな俺達の視線を向けられたレモンは、艶然と笑いながら口を開く。
『グレイ・ナインと、チューリップを構成している物質。それとフォールドクォーツを一定の比率で、しかも魔力を使って合金にする事で、とある特性を持った全く新しい物質になるのよ』
「フォールドクォーツ? それってバジュラのか?」
『ええ』
フォールドクォーツというのは、レモンが頷いた通りバジュラの体内に存在する稀少物質だ。
稀少物質ではあるが、ニーズヘッグに使われているトロニウムのようにこれ以上ない程に稀少って訳じゃない。
何しろ、マクロス世界で行われたバジュラ戦役……その最後の戦いで俺達シャドウミラーは大量のバジュラを倒し、その死体を確保しているのだから。
勿論今ではマクロス世界にいるバジュラはランカの所にいる奴だけだから、稀少なのは間違いないんだが。
「……何だか、今まで行った世界の稀少物質を詰め合わせてみました的な感じだな」
『そうか? ギアス世界のサクラダイトは混ざってないようだが』
映像モニタに映し出されたコーネリアが呟き、確かにと皆が納得する。
『それは仕方ないじゃない。聞いた話によると、サクラダイトと混ぜると全ての金属が上手く混ざらなかったらしいわよ。それが今回の特殊な金属だからなのか、それとも全ての合金に関係してくるのかはわからないけど』
なるほど、そっち関係の技術はシャドウミラーの技術班でもまだまだ進んでいないって事か。
「それで、その物質はどんな効果を持つんだ? 色々と稀少な素材を使うんだし、相当大きな効果があるんだろう?」
『ええ。正直なところ、最初聞いた時は私も信じられなかったわ。まぁ、私達……アクセルの恋人にとっては全く意味がないけど、シャドウミラー全体として考えればかなり大きな効果があるわ』
何だ、そのピンポイントな使い勝手の良さは。
いや、だからこそレモンがこうして急いでチューリップが欲しいと言
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