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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第69話
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「エーデル部長…………」

「そんな弱気な事を言わないで下さい……!絶対に助けますので、諦めないで下さい……!」

既に自身の命を諦めているエーデルの念話を聞いたフィーは辛そうな表情で顔を俯かせ、セレーネは悲痛そうな表情で反論した。

「アアアアァァァァ―――――ッ!?」

するとその時エーデルは再び咆哮して、更に膨大な瘴気を纏い始めた!

「クッ……!このままだと本気で不味いわよ……!?エマ、最悪の事態に備えて結界を展開しなさい!」

「待って、姉さん……!エーデル先輩を見捨てられないわ!」

エーデルの様子を見て自分達の危機を悟り、結界を展開しようとするクロチルダをエマは制止し

「レン姫、失礼を承知で伺わせて頂きますが、エーデル様と同じ”被験者”としてエーデル様を救う方法で何か妙案はないでしょうか?」

「…………そうね…………何らかの方法で暴走している彼女の力を抑える事ができれば暴走は止まるだろうし、彼女も正気を取り戻すと思うわ。」

「よくわからないけど、エーデル先輩を助けるにはエーデル先輩の力を抑える事ができればいいのですのよね!?何をすればいいのですか!?」

シャロンに視線を向けられたレンは考え込んだ後自身の推測を答え、それを聞いたアリサは真剣な表情で尋ねた。



「”力を抑える”…………―――!うふふ、よく考えてみたら、こんなの簡単じゃない♪ご主人様、例え”どんな方法でも”彼女を助けたいのかしら?」

レンとアリサの会話を聞いて何かに気付いて口元に笑みを浮かべたベルフェゴールは真剣な表情でリィンに視線を向けてリィン達にとって希望となる言葉を口にした。

「ベルフェゴール!?エーデル先輩を助ける方法があるのか!?」

「ええ。でもその為にはご主人様の協力が必要なのだけど……その前にもう一度聞くけど、彼女を助ける為なら”どんな方法”でもいいのよね?」

「ああ……!何をすればいいんだ!?」

(ベルフェゴールが提案している時点で、間違いなく不埒な方法だと思うのですが。実際私という例がありますし。)

(幾ら何でもそれはありえ……―――あ。そ、そう言えばかつてネネカ様はアルフィミア様による暗示による凶化をされていて、それをお父様が”性魔術”で解いたという話を聞いた事がありますから、ネネカ様と似たようなケースであるエーデルさんにも効果は間違いなくあるでしょうね……と言う事はベルフェゴール様が取る方法は間違いなく………………)

(ふふふ、確かに彼女に”性魔術”を施す場合ご主人様の協力がなければ、彼女は助けらませんね。)

(そ、そうね……その過程で彼女は女の子としてとても大切なものを失う事になるけど……命には代えられないから、仕方ないわよね。)

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