2巻
織斑家での戦闘会議×《里》から知った真実
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
『ほう、どうやら頭の固い長老達にしては対応が早かったようですね』
「ああ。だが実力は大した事なかったよ、昔なら兎も角今の俺なら剣を抜く事なく戦える」
『確かに。一真様は創造神黒鐵であり、深雪様は女神雪音としてこの地に君臨された。奴らもまだ気付いていないのだろうな』
「ですがこうも早くとは思いませんでした。勇者の一族が澪を殺しに来たと言う事は、澪の実力を見たのか偽りの情報を耳にしたのか」
『まあ深雪様の仰る通りでして、現在里にいる諜報者と連絡してみましたら偽りの情報を仕入れた長老達が動いたと』
単身で魔界に向かっている迅であるが、詳細までは知らなくとも知っている俺だからこそ聞かないでいる。深雪と迅が話し込んでいると、俺は斯波について考えていた。あの斯波を《里》の外に出すとは意外過ぎるけど、何らかの首輪を付けて動いてるんでそう簡単にあちらから動く事はない。
『五年前の記憶であれば、悲劇後に幽閉論が噴出した前例があの斯波恭一だもんな』
「刃更が天才であれば斯波は鬼才と呼ばれ、強すぎる力に対して気分屋過ぎる性格の為に問題起こして何年も座敷牢に幽閉され続けていた」
「成り行きはどうであれ、一真様と深雪様と一緒に戦ってくれた柚希はそこまで敵対しようとはしておりません」
「そうだね。一真様とのデートや一緒に買い物が出来たのも、全ては策の一部かと思います」
『蒼太に沙紀の言う通りなのだが、澪は自分が魔族の血を引いている事も知らずに半年程前まで普通の人間として生活してたんだからな』
普通に育ってきたのにも関わらず、監視対象として避けられる事はなかったが消滅対象として切り替えた奴らにとって今の澪は瞬殺されてしまうだろう。
勇者側は人間界の平穏を守る事が唯一の使命を持つ連中だし、あちらの使命の崇高さを否定するつもりは更々ないが折り合えないのならば割り切ってやるしかない。ここにいる俺・深雪・蒼太・沙紀の四人は、戦闘力も勇者の奴らよりも上だしISや神の守護者である夜叉でもある二人。
「とりあえず戦うのは俺と深雪となるが、澪の受け継いだ力を狙う現魔王派の魔族を相手にするのとは訳が違う。戦闘力はこちらが上だが、何時どこでイレギュラーが起きるか分からん。迅は引き続き魔界にて調査をしててくれ」
『了解。ま、過去だと仲間であっても今の一真様なら同胞であっても戦えるなら安心ですぜ。一つ心配なのは奴ら以外の勇者らが動くと厄介かと。何しろ世界の平穏を目的とする勇者の一族は、澪が受け継いだウィルベルトの力を脅威として力を手に入れたり利用する魔族らと異なり容赦なく殺しに来る輩だ』
「それについては問題ありません。今回勝利しても《里》が一度下した決定を覆す可能性は低く、寧ろ危険と判断して更に強い刺客として来ても問題無
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ