2巻
織斑家での戦闘会議×《里》から知った真実
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いるほとんどの者が偽りの記憶を植え付けられていたと言う事を知った。唯一知っていたのは長老と外から来た第三者。
『《里》に報告したら、長老以外の民達は偽りの記憶を植え付けられた事に気付いていないそうだ。無論東城家と付き合いが長かった野中家もだけど、初めから里出身者ではないと知ると何やら記憶の改竄により織斑一真は偽名として東城刃更と名乗ったと長老が言ってた』
「何だそれは!最初から一真は俺達を騙していたって訳なのか?」
『騙してたんじゃなくて、最初から里出身者だと思わせていたと言っていいぐらいにね。まるで一真はこの世界に存在してないかのような感じだけど、実際長老と第三者から警告をもらったよ』
「警告だと?『うん。僕の口から言わせてもらうと「決して織斑一真を怒らせるな、逆鱗に触れると魂ごと消滅させてしまう」とかだったかな』まるで神を怒らせるなとでも言いたいのか?」
凄惨な事件を起こして今日まで、ここにいる勇者の一族らはずっと厳しい修行を重ねてきた。あの日を忘れる事なく、その絶望の記憶を抱えながらどんだけ辛い修行にも耐える事が出来て強くなれた。
自分達が強くなれた理由はそれぞれ異なるが、柚希は里を追放された刃更への想いを己の強さに変えて妹の胡桃は姉の助けになると願ったから今の強さを手に入れた。高志はあの時起きた悲劇を二度と起こらないよう願い、強くなってきたが一真とは過ごしてきた時間密度が絶対的に違う。
「柚希や胡桃に俺は、刃更とは幼馴染で一緒に過ごしてきた時間で今一体何をしてるかと思えばこの世界の災いの種である先代魔王の娘と一緒にいる。だが刃更=一真は悲劇を経験しても気にしていない様子だった。まるであの日の事を過去のような感じにしやがっている」
『今更君達に言うつもりもないけど、ここからは僕の推測だけどさ。恐らく今まで過ごしてきた一真は分身体と考えればどこか納得しないかい?そんで本体である織斑一真と合流したとなると合致するしね。犯した罪、一真が消してしまった仲間達の魂も全て浄化されたみたいにね。一真は魔族でもなければ勇者の一族でもないとすれば、残りは神族だと推測できる』
斯波が言っていた事は事実でありながら推測とした独り言だったが、それは全て合っていて実際俺は分身体と合流後にこの世界に来たのだから。なので今更過去の事を掘り下げたとしても、生き残った里の者も被害者と加害者。柚希は俺に対する想いがあるだろうが、妹である胡桃は五年見てきた事で許せない気持ちはここにいる高志も理解していた。
『僕らは最悪な敵と戦う事になるから用心に越した事はないよ』
「ああ、例えどれだけ時が流れていようと俺達の心に刻まれたあの日の記憶は決して消える事はない」
と言う風な会話後、高志と斯波は場所探索を開始していたが果たして
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