暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
深淵-アビス-part1/安息無き戦士
[5/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
る予定だったのだが、またこの破廉恥野郎とその同士たちが羽目をはずし過ぎないように見ておかなければ習いという奇妙な使命感が生まれていたこともあり、打ち上げに参加することにした。
しかし一方で、タバサがそそくさに出ようとしているのが目に入った。
「…あら、タバサ。あなたは?」
「…外せない用事があるから」
そのはずせない用事と聞いて、キュルケはただ一人だけ、それに思い当たる節を思い出す。おそらく…ガリア政府からの危険な任務の手紙がそろそろ来るのだろう。それを知っているのはこの中でタバサを除けば自分だけだ。なら、以前のように自分ももう一度手を貸してあげなくては。双思って足を動かす。
「う〜ん、それは残念ねぇ。タバサちゃんの大好きなご飯をたっぷり用意するつもりだったのに」
スカロンのその一言に、タバサが思わずピタッ足を止めた。
「…タバサ、あなた今、ちょっと揺らいだでしょ」
「…」
キュルケの突っ込みに違う、と言い返したかったが、タバサがこのタイミングでそんなことを行っても信じてもらえないことはわかる。
「…後日にお願い」
少し恥ずかしげに、タバサはスカロンに…今回の打ち上げ不参加の分のご馳走は、別の日に、という形で予約した。
「ちゃっかりしてるわね」
ちょっと照れている様子のタバサに、キュルケはくすくすと笑っていた。
ハルナのかばんも取り返し、こうしてサイトたちのトリスタニアでの任務は今度こそ幕を下ろしたのである。ちなみに結構な出演料ももらったのは予断である。


『終わっちまうと、なんだかあっという間な気がするな』
「そうだな…」
ゼロの一言に、サイトはそう返す。
すでに舞台の片付けが終わり、客もいなくなった劇場。すっかりガランとしている。
なんとなくそれを見ていて、サイトは一種の寂しさを覚える。でも気にすることはない。またこの劇場には、感動を求めて新たな客が訪れることだろう。
『にしても、光の国じゃ見られないもんだったな。俺もせっかくだから出てみたかったぜ』
(まだ言ってる…)
ゼロの故郷、光の国では舞台とかは見られないようだ。それもあってゼロはサイトよりも役者に興味があったらしい。…結局どこかに隠れているかもわからない異星人にボロを出す危険があるからということで、入れ替わることなく終わってしまったが。
「舞台、楽しめたかしら?」
後ろからウェザリーの声が聞こえ、サイトは振り替える。
「そりゃ、確かに貴重な体験だったし結構楽しかったって思ってますけど、無茶苦茶ですよ。メインキャストが素人だなんて」
サイトの舞台の敬虔だなんて、せいぜい学校や保育園などの行事程度。まさか本場をやるだなんて思いもしなかった。当然、貴族であるルイズたちも同様である。
「毎日同じ役者だと、お客さんも飽きてしまうからね。思い切って
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ