挫折の時間
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
言葉と共に投げ付けると、カルマは俯いたまま黙り込んだ。一応、殺センセーが期末テスト返却日のカルマに行った立ち直り易い挫折のさせ方を真似てみたんだが、どうだろうか?
……まぁ、カルマが更に成長できるかどうかはカルマ自身の問題で、俺がどうこうできることでもないから気にし過ぎるだけ無駄か。取り敢えず、カルマの件は片付いた。
ってか、カルマのことより気にすべきことがある。渚達王候補組のことだ。1セット目を終えた時点で渚達は全員の戦LVが90を超えていた。
渚が123。正義が115。速水と岡野が110。友人と寺坂が98だ。律に前もって渚達の戦LVが90を超えたら、渚達の未調整疑似玉璽を調整する様に言ってある。
調整後の疑似玉璽は当然調整前より性能が上がる。A・Tの性能が上がれば渚達の戦LVも底上げされる。
最低でも渚と正義の2人は不調のカルマより戦LVが上になる。下手したら速水と岡野の2人も今のカルマを上回る戦LVになる可能性がある。
残る2人はカルマより戦LVが下でも牙にとって相性最悪の轟。ぶっちゃけ、カルマが元に戻らないと5on6の試合になって、面倒なことこの上なさそうだ。
ってか、疑似玉璽の調整を終えた時点で渚達の疑似玉璽を得るって目標は達成してるよな?もう戦を続ける意味って無くない?
……いや、ここで戦を止めたら寺坂組や中村にあとで勝負から逃げたって弄られそうだ。それは何かムカつく。
俺がハンデ無しで戦えばすぐにケリは付くだろうけど、それじゃあ俺以外のパーツ・ウォウ参加者が成長しないし、やっぱり多少不利でも戦を続ける必要はあるか
「なぁ、イッキ」
「ん?何だ、陽斗?」
「渚達の陣営で律と茅野、倉橋。あと、殺センセーが何かやってんだけど。何やってんだ、アレ?」
「何って、未調整の疑似玉璽を調整して――って、殺センセー?」
陽斗の台詞に耳を疑った俺が視線を渚達の陣営に向けると、そこには正義と友人、寺坂に触手を絡ませ、正規実用型疑似玉璽の調整&再調律を行っている殺センセーがいた。
「あんた、何やってんのーーー!?」
「ニュヤ?何って、寺坂君達の疑似玉璽の調整と調律ですが?」
「いや、何で当然の様に調律ができる訳!?」
「先生もその気になればイッキ君の様に脈拍から相手のリズムを読み取ることくらいできます。それに今まで技術の時間でE組の皆さんがA・Tを弄っている所を何度も見ているんです。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ