第二幕その十一
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「誰だってそうなるわよ」
「だからじゃ」
「あたしにくれるの」
「好きなだけ食べてじゃ」
その大好きな干した鳥肉をというのです。
「笑顔になるのじゃ」
「それじゃあね」
「これもですよね」
「遊びじゃ」
王様は王子にも応えました。
「こうして人の笑顔を見ることもじゃ」
「遊びですね」
「遊んでいて気付いた」
「人の笑顔を見ることも」
「遊びでじゃ」
そしてというのです。
「その中でも最高のものじゃ」
「そういうことですね」
「では楽しもう」
「はい、今から」
「エリカにも美味しいものを食べてもらってな」
「じゃああたしはね」
何も食べる必要のないガラスの猫はといいますと。
「どうなるのかしら」
「御前さんにはこれじゃ」
王様はガラスの猫には丸いボールを出しました。
「これで遊ぶといい」
「あら、これはいいプレゼントね」
「そうじゃな」
「これが一番いいわ」
ガラスの猫の一番好きなおもちゃです。
「転がして遊べるから」
「ではじゃな」
「ええ、有り難う」
こう笑顔で応えたガラスの猫でした。
「心遣い感謝するわ」
「ほっほっほ、では遊ぶのじゃ」
「是非ね」
「遠慮は無用じゃ」
「そうさせてもらうわね」
「うむ、遊ぶことはな」
何と言ってもと言う王様でした。
「人生最大の勉強じゃ」
「遊びは勉強なの」
「何かと楽しめてわかるからのう」
「だから勉強だっていうのね」
「そうじゃ、皆で楽しんでな」
そしてというのです。
「勉強するのじゃ」
「そういえばこの王様は」
ガラスの猫は王様の言葉を聞いてです、王様をあらためて見つつ言いました。
「意外と以上に賢者よね」
「意外とか」
「そう、ぱっと見では只の遊び人だけれど」
「それがか」
「そう、色々とわかっているね」
まさにというのです。
「賢者よ」
「わしのことがわかったか」
「そこでそう言うのがね」
どうにもと言ったガラスの猫でした。
「幾分マイナスだけれどね」
「しかしじゃな」
「王様は確かに賢者よ」
「それは間違いないのじゃな」
「ええ、そのことは確かよ」
「遊び好きの賢者」
王子も王様を見つつ言います。
「それもいいかも知れないね」
「そうね、じゃあここで遊びながら」
ジュリアはその王子に応えます。
「カルロス達を待つのね」
「あの子達の状況はいつも見ているから」
オズマは手鏡を出してそれでカルロス達の状況を見守っています、王宮にあるあの鏡の小さなものみたいです。
「安心してね」
「何かあれば」
「すぐに私が行くから」
そうしてカルロス達を助けるというのです。
「大丈夫よ」
「まずは自分達で、ですね」
「ここに来てもらいたいか
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ