6部分:第六章
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後
第六章
山内静香を見てもわかるようにいじめられていた側は何時までも覚えています。相手が立場を変えて何かをしてこないとも限りません。例えば暴力教師が相手でしたら教育委員会やマスコミに言うなりネットで公にすればいいです。暴力教師はこの世のダニですから次々と抹殺することこそが社会的正義です。僕は『人間・失格』の宮崎よりも遥かに酷い暴力教師を知っています。その教師もそうなったそうです。いじめていた相手がそうしたことをしないという保障は全くありません。人の世には復讐というものがあるのですから。
まずは復讐を置いて美樹達のお話の続きをさせてもらいます。美樹達、歩もそうですがその無限の優しさで佐野チーフや倫子を救っています。セーラにしても確かにミンチン先生に刻み込んでいますがそれでも救ったことは事実です。無限の優しさ、そして人として清らかなものを持っているからこそ彼女達を救えました。美樹達がいたからこそ万里香も佐野チーフも倫子もです。ミンチン先生も最悪の形での破滅から救われたのです。弱い、醜い人間が強く、美しい人間に救われたのです。それは心という意味においてです。ここで復讐にお話を戻します。
この復讐ですがその人が何らかの事情でしなかったりできなかった場合です。
『天にかわりて不義を討つ』
この言葉があります。悪をこの手で滅ぼすということですがこれを具現化した存在こそが岩清水健一郎です。
彼はまずいじめが絶対の悪だと認識しています。最低の行動でありそれは何としても糾弾しなくてはならないものだとわかっています。そうした意味において彼は善です。
しかし僕は彼を僕自身がそれこそ二次作品に至るまでこれまで書いたキャラクターの中で最も邪悪と言いました。その認識は今も変わっていません。それは何故かというとです。
彼はその糾弾の為に何の容赦もしません。手段も選びません。相手を周りや家族まで巻き込んで徹底的にかつ執拗に糾弾します。
同志達を集め数で責めます。そして過去を根掘り葉掘り暴きそれを周りに喧伝します。謀略を駆使してそのうえで孤立させていきます。
普通は家族なぞ狙わないでしょう。家族には何の罪もないのですから。そして岩清水はそのことも承知しています。しかし何故家族まで攻撃、しかもその学校や職場に行ってそのいじめている人間のことを喧伝するかというとです。
例えばです。誰かのお兄さんやお姉さんが学校でいじめをしているとします。岩清水はその人間に兄弟姉妹がいればそのうえでその兄弟姉妹の学校や職場まで言ってその相手が学校で何をしているのかその学校や職場の門で喧伝するのです。そうなればその兄弟姉妹はその学校や職場で完全に孤立し自分が責められるでしょう。
そうなれば本人に家で御前のせいでそうなった、と言うのは確実です。家族にも悪事を知られさら
[8]前話 [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ