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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第529話】
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怪我もしてるが俺個人としてももう少し一緒に居たかった。
俺は頷くと、セシリアも小さく頷き、彼女に手を引かれてある部屋へと入った。
室内はやはり調度品の数々で彩られていて高級なソファー等がある、応接間の様にも思えた。
「ヒルトさん、そちらのソファーに座ってくださいまし」
「ん、うん」
ソファーへと腰掛ける――ふかふかのソファーに身体が沈み、慣れない感覚に戸惑っているとクスクスと微笑むセシリア。
「うふふ、ヒルトさん。 隣に座りますわね?」
隣に腰掛け、医療品を取り出すセシリア。
処置は覚束無いものの、一通り学んでいたのかちゃんと手当てをしてくれた。
「……やはり不得手ですわね、わたくし。 ……ごめんなさい、ヒルトさん」
「ん、全然不得手って感じじゃなかったぞ?」
「ありがとうございます、ヒルトさん」
ニコッと微笑むセシリア――不思議と痛みが和らぐ感覚。
「……セシリア、ありがとうな」
「いえ。 元はわたくしの責任ですもの。 ……唇も少し切れてますわね」
「ん? まあ殴り合いだったからな」
「……痛みますか、ヒルトさん?」
心配そうに見つめるセシリアは顔を近付けてくる、僅かに首を振り、その隙だらけの唇に触れるだけのキスをすると頬が赤くなった。
「も、もう! わたくしは心配していますのに……」
「ははっ、傷なら大丈夫さ。 ……何にしても、心配してくれてありがとな、セシリア」
「……もぅ。 好きな殿方を心配するのは当たり前の事ですわよ。 わたくしがセシリア・オルコットである前に、ヒルトさんに好意を寄せる女性の一人ですもの」
セシリアの言葉に、無意識に頬を掻く俺――すると、今居る部屋の空間に亀裂が入り始めた。
「セシリア、念のため俺の後ろに……」
「え、えぇ……。 ……ヒルトさん、何だか……大きく見えますわ……」
セシリアの言葉の意味がわからず、疑問符を浮かべつつも空間に入った亀裂が徐々に大きくなっていくのに小さな不安を抱いた。
そして、亀裂が入った箇所からバラバラと瓦礫の様に崩れていくセシリアの執務室、目映い閃光が俺達を包みこんだ。
視界一面に広がった目映い閃光、それが収束すると俺とセシリアの二人はもといたドアが並ぶ空間へと戻る、目の前にはぱちくりと何度も瞬きを繰り返す鈴音が居た。
「も、もうセシリアを助けたの?」
「え?」
鈴音の言葉に、美春が言っていたタイムラグの事を思い出す。
やはりあの空間――皆の夢の中だけはもしかすると一秒という時間を無限に割った世界なのではないかと思ってしまう。
だがそうな
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