第81話
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重要な情報ではない。」
尋ねられたヴァイスは静かな笑みを浮かべて答えた。
「………ヴァイス君だったね。一つ聞きたいことがあるのだがいいかな?」
「貴方は……オリヴァルト皇子でしたね。私に聞きたい事とは何ですか?」
オリビエに声をかけられたヴァイスハイトは自己紹介の時の名前を思い出しながら尋ねた。
「ああ、ボクの事は気軽に皆のように”オリビエ”と呼んでもらって構わないよ。それにわざわざ仕事とプライベートの口調を使い分ける必要はないよ。君は先ほど自分の事を”ヴァイス”と呼んでいいと言った……つまり君は今はプライベートでボク達に接している訳だろう?」
「フッ、これは一本取られたな………それで?何か聞きたいんだ?」
オリビエに指摘されたヴァイスは口元に笑みを浮かべた後尋ねた。
「先ほど君自身が言ったように将軍という軍でもかなり上の階級でも君自身は全然満足していなく、常に上を目指している様子………そこまで上を目指す理由とは一体なんだい?」
「………………」
オリビエの質問を聞いたミュラーは真剣な様子でオリビエを黙って見つめ
「答える前に一つ聞きたい………何故、そのような質問を?」
ヴァイスは興味深そうな様子で尋ねた。
「なに………同じ庶子の身として参考までに聞いておきたいのさ。」
「え………」
「ほう?君も庶子とは………………」
オリビエの答えを聞いたリセルは驚き、ヴァイスは驚いた後考え込みやがて、オリビエを見つめて言った。
「”庶子”である事。それが俺が上を目指す理由だ。」
「………?それは一体どういう事だい?」
静かな表情で答えたヴァイスの答えを聞いたオリビエは不思議そうな表情をして尋ねた。
「……俺が幼い頃に逝った母の想いに報いる為だ。………母は生前俺にこう述べていた。半分であろうと俺には尊い血が流れており、皇族である事に変わりはないのだと。『皇族である自覚と誇りを持ち、誰よりも皇族らしくあれ』。俺という”存在”は庶子という”烙印”があると同時に母の言葉も事実。母の……俺自身の為に俺は常に上を目指す。それが俺が上を目指す理由だ。」
「ほう……………」
「うむ!ヴァイスハイトよ、お前の母は良き母であったのだな……!余からすればお前の母やお前自身はそこらの王族共より王族らしいぞ!」
ヴァイスの説明を聞いたリウイは感心し、リフィアは表情を輝かせ
「………立派な母君だったのですね…………」
クローゼは眩しそうな表情でヴァイスを見つめていた。
「…………そうか…………素晴らしい母君だね……………ありがとう………良い話を聞けたよ…………」
「………………………」
ヴァイスの話を聞いて呆けていたオリビ
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