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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(3rd篇)
第78話
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フィーナと同じように見覚えがあったアドルは驚きの表情で叫んだ。

「――はい。……私とフィーナ様達にとって思い出深いこの場所を戦場にするのは心苦しいですが………誰にも邪魔をされない場所であると同時にこの場所こそが私がお二人に与える”試練”の場所として相応しいのです。」

「………なるほど……確かに………」

「………どうしても貴女と戦わないといけないの、ユニカ……?」

ユニカの説明を聞いたアドルは真剣な表情で頷き、フィーナは辛そうな表情でユニカを見つめた。

「……はい。でも、安心して下さい。………例えこの身が操られていようと大好きなフィーナ様には私のフィーナ様を思うこの”思い”で絶対に攻撃しません!」

「………ユニカ………」

辛そうな表情をした後、笑顔を見せたユニカをフィーナは見つめ続けていたが

「………それは助かるな。――フィーナ、君は戦わな………いや、戦うな。彼女とは僕一人で戦う。」

「アドルさん!?どうして………!」

決意の表情のアドルに言われ、驚いてアドルを見つめた。

「………この戦いはどちらが君を大切に思うかを決める”試練”………それが僕の”試練”で、恐らくその戦いを見守るのがフィーナ、君の”試練”だと思う。……違うかい?」

見つめられたアドルは静かに答えた後、ユニカに視線を向けて尋ねた。

「ええ、その通りです。……私達の戦いを見守るのもいいですし、どちらかに肩入れするのも構いません。………それがフィーナ様の”試練”です。」

「………やっぱりそうか。……でも、僕はフィーナを君と戦わせない。そんな事をフィーナにさせてしまったら、フィーナは一生後悔する事になる。」

「アドルさん………」

ユニカの答えを聞いたアドルは納得した様子で呟いた後、静かな表情で答え、アドルの言葉を聞いたフィーナはアドルを見つめた。

「フフ、さすがはフィーナ様が選んだお相手ですね。………私と戦い、その決意を揺るがせて、私をがっかりさせないで下さいね?」

一方ユニカはフィーナに微笑んだ後、腰に刺してある鞘から身の丈を超えるほどの炎が宿ったかのような刀身が紅の大剣―――紅蓮の大剣を構え

「無用な心配さ。………僕は絶対に諦めないし、負けない!」

アドルは静かに答えた後”クレリアソード”と”クレリアシールド”を構えた!

「……アドルさん……ユニカ…………」

2人の様子を見たフィーナは後ろに下がって、心配そうな表情で2人を見つめ続けた。

「―――”力の神官騎士”ユニカ・トバ!フィーナ様とレア様に仕える”六神官”の一家―――”力”を司る”トバ”家の娘として、貴方を試させてもらいます!」

「――来い!”冒険家”とフィーナを大切に思う僕の力……存分に震わせても
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