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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第58話
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さる?特にT組は好敵手であるZ組が戦っているというのに、自分達だけ背を向けて撤退する等、”貴族生徒”の名折れのような真似は絶対しませんわ!」
「ハーッハッハ!その通り!それに私達もいつか訪れる戦いに備えて互いに切磋琢磨して来た。君達の心配は無用な心配さ!」
「フェリス…………」
「フン、今頃になってようやく”貴族”としての自覚が出て来たか。」
「お二方とも本当にご立派になられましたね……」
フェリスとヴィンセントの言葉を聞いたアリサは驚き、ユーシスとサリファは静かな笑みを浮かべて見守り
「二人の言う通りね。それに貴族生徒や平民生徒とか関係なく、ここにいるみんなは”トールズ士官学院”の学生として”Z組”と最後まで戦う事を決めて今回の戦いに参加したのよ?」
「俺達の心配は野暮ってもんだぜ。」
フリーデルとロギンス、そして他の士官学院生達も続くように心強い言葉をリィン達にかけ
「ま、この内戦で成長したのはお前らだけじゃないって事だ。」
「アハハ〜、生徒の皆さんがまだ戦う意志を示している以上、教官の私も撤退する訳にはいきませんね〜。」
マカロフ教官は口元に笑みを浮かべてリィン達を見つめて言い、トマス教官は冷や汗をかきながらも呑気そうな様子で呟いた。
「皆さん……」
「……これが意思が一つになった人間達の”強さ”ね。」
「フフ、私が皆さんの先輩である事にこんなにも誇らしいと思った事は初めてです。」
「最初から彼らが一丸となって内戦に挑んでいれば、メンフィルが介入しなくても内戦の結果は変わっていたかもしれないな。」
「ええ……さすがは”獅子心皇帝”の意思を継ぐ者達ね。」
「ふふん、至高の武を修めるマスター直属の私達”鉄機隊”が決戦を挑む相手として認めたのですから、そのくらいの気概はあって当然ですわ!」
士官学院生達の心強い言葉にエマは明るい表情をし、セリーヌは静かな笑みを浮かべ、クレア大尉は微笑み、アイネスとエンネアは感心した様子でフェリス達を見つめ、デュバリィは得意げな表情をしていた。
「フッ、これが”トールズ魂”とやらか。」
「フフッ、『トールズ士官学院が一つになれば正規軍よりも厄介な相手になる。』……クロウの忠告通り、もしトールズ士官学院が最初から一丸となって内戦に挑んでいれば、メンフィルの介入がなくても”幻焔計画”に支障をきたしていたかもしれないわね。」
「”支障をきたしていたかもしれない”じゃなくて”支障をきたしていた”よ。”トールズ士官学院”の意思が一つになった今、例え貴族連合だろうと結社だろうと後れを取らないわよ。」
レーヴェとクロチルダの会話を聞いていたサラ教官は口元に笑みを浮かべて答えた。
「まあ……
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