第17話(1章終了)
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祖父の一喝に驚き、戸惑いの表情でマクダエル市長を見つめた。
「………もしお前が、選んだ道を悔やんでいるのならすぐにでも戻ってくるべきだ。だが、そうではないのだろう?なのに道を変えるというのは多くの者に対して失礼だ。同僚にも、私にも………何よりお前自身にも。」
「あ………」
「私の事は心配はいらない。秘書は一人ではないし、いざとなればヘルマーだって助けてくれるだろう。次の市長選を期に引退することは少し難しくなってしまったが………なに、もう5年、楽隠居が遠のくだけのことだ。」
「…………………………」
「だからお前は………選んだ道を全うしてみなさい。少なくとも………お前自身が納得できるまで。それが私にとっては何よりの励みになるのだから。」
「おじいさま………」
「そもそも、今回の事件もお前達の働きが無かったら私は生きてはいなかったはずだ。誇りなさい。自分達の働きと成長を。そして一層輝けるよう、自分を磨いて行くといいだろう。アルカンシェルの今回の新作のようにね。」
「あ……はい、おじいさま………!」
マクダエル市長に微笑まれたエリィは力強く頷いて微笑んだ後立ち上がり
「エリィ・マクダエル―――明日をもって職場復帰し、より一層職務に励みます………!」
姿勢をただして、自分の決意を宣言した。
〜同時刻・港湾区・黒月貿易公司〜
「いやはや、助かりました。あのまま事が運ばれていたらどうなっていたことか………危うく、市長暗殺の容疑をこちらにかけられる所でした。」
一方その頃、脅迫状の事件の真相を銀から聞き終えたツァオは安堵の溜息を吐いた。
「フン……共和国派の議員どもと繋がりを持ったりするからだ。私の名を、あの秘書に囁いたのはハルトマンという帝国派の議長……恐らくルバーチェの会長あたりから聞いたのだろう。」
「ええ、そうでしょうね。秘書が暗殺を企てるとは思っていなかったでしょうが……それでも私達を通じて共和国派にダメージを与えるのが目的だったに違いありません。」
銀の推測にツァオは頷きながら推測した。
「フン、つくづく因果な街だ。それはともかく……『私達』など一緒にするな。こちらはいい迷惑だ。」
「やれやれ、つれないですねぇ。まあ、議員との繋がりなどその気になればいつでも切れます。」
銀が不愉快そうな様子を纏わせて呟いた言葉を聞いたツァオは溜息を吐いて答えた後、立ち上がって窓に近づき、外を見つめた。
「―――お伝えしている通り、こちらの攻勢は記念祭以降………最終日の仕掛けはよろしくお願いしますよ、”銀”殿。」
「フ……いいだろう。時間だ――――行くぞ。」
ツァオの話に口元に笑みを浮かべて答えた銀は空
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